整形外科医のブログ

中堅の整形外科医が、日々の気付きを書き記します。投資の成功で働く必要が無くなりましたが、社会貢献のため医師を続けています。

社会

AIの脅威が現実のものに・・・

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今週号の週刊ダイヤモンドはなかなかお値打ちなので、購入することを強くお勧めします。特集1は「不動産投資の甘い罠」ですが、これについては週末に意見を述べるつもりです。









本日の話題は、特集記事3の「グーグルが狙うAI覇権」です。この特集を拝読して、正直言って背中に冷たいモノが走りました。


特集は、囲碁AIの「アルファ碁」から始まります。5月下旬に行われた、人類最強棋士である中国の柯潔(か・けつ)九段との3番勝負は、アルファ碁の完勝で終わりました。


柯九段に完勝したアルファ碁は、囲碁から卒業することが発表されました。Googleは、囲碁AIの開発から得るものが無くなったのです。


そして、Googleからプレゼントが贈られました。それは、アルファ碁同士が対局した50局の棋譜です。アルファ碁の強さの秘密や囲碁の神秘に近づくことができるかもしれない・・・


こんな期待を持って棋譜を見たプロ棋士たちは愕然としました。AIの打ち回しを全く理解できなかったのです。囲碁の常識を根本から覆す手の応酬は、人類の理解を超越していました。


人類には理解できない判断をAIが下したときにどう対処すればいいのか? アルファ碁の置き土産は、AIと人類がどう向き合っていくのかという重い課題を投げ掛けました。




さて、ここからは医療界です。医療に革命を起こしかねない、医師よりも優れた”目”を持つAIの誕生・・・。Googleはディープラーニングを医療用の画像診断に応用しました。


まず、糖尿病性網膜症の眼底カメラです。Googleはインドと米国の眼科医に128000枚の写真を見てもらい、1枚の写真について3~7名の医師が失明の前兆所見の有無を確認しました。


このデータをディープラーニングしたところ、AIは97.5%の感度で糖尿病性網膜症を検出することができるようになり、眼科医の95.8%を上回りました。


次は、乳がんのリンパ節転移の病理診断です。オランダの大学の画像データを学習したAIは89%の精度で乳がんの転移を検出し、時間制限無しで挑んだ病理医の73%を上回りました。


しかも、病理医は130枚の画像診断に30時間を費やしましたが、AIはそれほど時間がかからなかったようです。この分野では、完全にAIは病理医を上回っているようです。


このまま、診断できる領域を広げていけば、医師の地位が揺らぐこともあり得ます。「まずGoogleの診断を教えて欲しい」と患者が医師に言い放つ未来も現実味を増します。


まだまだ画像診断の領域は広大ですが、AIが医師を上回る領域は着実に広がりそうです。そして、そのようなAIは、地球上にたったひとつあれば十分です。


このことは、診断系の領域から医師が駆逐されることを意味します。どうでしょう、ちょっと怖過ぎる未来予想図ではありませんか?





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駄ネタ:ふりかけに乳酸菌?

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2017.6.17号の週刊ダイヤモンドに興味深い内容の特集がありました。カップラーメンで健康に? 節操なき乳酸菌 ”狂騒曲” です。






40~41ページに乳酸菌に関する話題がありました。今の食品業界は、「猫も杓子も乳酸菌」という状況だそうです。何にでも「乳酸菌」を付加すると、売れ行きが良くなるからです。


現在販売されている食品で乳酸菌が付加されているものは、確認されているだけでも下記のようなものがあります。


  •  菓子類
  •  カップラーメン
  •  アイスクリーム
  •  納豆
  •  味噌汁


お菓子やアイスクリームならまだ分かるのですが、納豆や味噌汁にまで乳酸菌は無いような気がします。
ふ~ん」といった感じで読了しましたが、家にあるモノを見て驚きました。



66 - コピー



何だこれは??? 「乳酸菌」ふりかけ、ですか・・・。いや、いくら何でもふりかけに乳酸菌はないでしょう。しかも1袋中に7500億個(!)も乳酸菌がいるそうです。おぇ


いや、ちょっと勘弁して欲しいなと思いましたが、意外にも人気のようです。せっかくなので試食してみましたが、酸っぱい味がするわけではなく普通のふりかけでした。


儲かるモノなら何でも作るメーカーの商魂の逞しさを垣間見ましたが、すぐブームに乗せられる一般消費者は大丈夫なのか? という危惧を押さえることができません・・・





★★★  管理人 お勧めの医学書  ★★★


 
一般的で使用頻度の高い、鎮痛薬・睡眠剤・感冒薬・胃薬・止痢薬・去痰薬・便秘薬等の薬剤が、全13章にわたって系統立てて書かれています。それぞれの章の最初に、薬剤の分類図が記載されています。各系統間の薬剤の使い分けも平易な文章で書かれており実践的な書籍です。









姉妹本に『類似薬の使い分け』があります。こちらは全15章からなり、降圧剤、抗不整脈薬、狭心症治療薬、脂質異常症治療薬、糖尿病治療薬、消化性潰瘍治療薬、鎮咳薬、皮膚科疾患治療薬、抗菌薬などが1章ずつ割り当てられています。








医師の過労死を防ぐために

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先日、いたたまれないニュースがありました。
新潟市民病院長時間労働は氷山の一角 協定違反が横行 です。




研修医過労自殺 労災認定

 過労自殺した研修医の長時間労働は氷山の一角--。新潟労働基準監督署に31日労災認定された木元文(あや)さんが勤務していた新潟市民病院(新潟市中央区)で、労使協定を無視した残業が常態化していたことが毎日新聞の情報公開請求で明らかになった。同病院は協定違反を認めたうえで「急性期病院のため救急患者を受け入れざるを得ない」と釈明。事態改善は難しいとの見解を示している。【柳沢亮】


 毎日新聞が入手したのは、木元さんが亡くなった2015年度に在籍していた後期研修医27人の残業自己申告記録。200時間を超える残業月があったのは1人▽150時間超は3人▽100時間超は9人▽80時間超は7人▽80時間以内は7人--だった。


 同病院には当時残業時間を月80時間以内とする労使協定があったが、後期研修医の7割以上に当たる20人が協定違反の長時間労働をしていたことになる。


 また管理職を除く同年度の全職員136人のうち、半数以上の63人に80時間を超える残業月があった。特に臨時職員の1人は11カ月連続で月の残業が100時間を超え、年間の残業は1523時間に達していた。


 厚労省が過労死リスクが高まると位置づける「過労死ライン」は月80時間。過労死の認定は基本的に、死亡に起因する精神疾患発症などを発症する1カ月前に100時間か、2~6カ月前の平均で80時間を超える残業があれば認定される。


 同病院は09年度、労使協定の上限を超える残業があったとして同監督署から是正勧告を受けている。


 同病院はこうした実態を踏まえ、17年度の労使協定改定で医師と歯科医師の残業上限を緩和。年6カ月以内の範囲で月100時間以内まで残業を認めるなどとした。同病院は「協定を守れる範囲にした」と説明している。


 ただ、上限緩和は過労対策の趣旨に反する。同病院の担当者は、高齢化で仕事量も増える可能性があるとして「中核病院としての使命と、労働時間の問題との間で葛藤がある」と話した。





記事の中で『同病院は協定違反を認めたうえで「急性期病院のため救急患者を受け入れざるを得ない」と釈明。事態改善は難しいとの見解を示している』と管理者は開き直っています。


ニュースソースが毎日新聞なので、少しアレなところがあります。「発言の切り取り」が行われた可能性が高いですが、それにしても事態を打開しようという気概を感じません。


経営陣がやるべきことは、まず法令遵守だと思います。「患者さんを救うためには法律を犯しても問題なし」という態度はいただけません。


医師に過度な負担のかかるシステムは改善していくべきでしょう。私の少ない経験では、大規模基幹病院で、これ以上無いぐらいに効率化している施設は皆無です。


ほとんどの施設において、パラメディカルの既得権を守るために生じたシステム不備は、弱い部分にしわ寄せされます。


傍から見ると、自殺するほど働くことはないではないか? と感じる方も居ると思います。しかし過度のストレスのかかる環境に身を置くと、自分の状況を客観視できなくなります。


このような悲劇を防ぐためには、
  1.  医療機関の管理者は、既得権益を見直して業務効率化を推進する
  2.  医師は、1日1度30分ぐらいは自分を見つめ直す時間を確保する

ことが重要ではないでしょうか。







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接骨院のスポーツクラブ化

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先日の接骨院の話題は、予想外にアクセス数が多かったです。私は、いくつかのルートから4月以降の接骨院の苦境を聞いていましたが、医師の間では知られていなかったのでしょう。


実は先日のことですが、接骨院関連のセミナーに現役整形外科医として登壇する機会がありました。その際に、柔整師の方とお話しをして感じることがあったのでご報告します。


まず、柔整師の皆さまは非常に実直で真面目な方が多い印象でした。まぁ、そのような方がセミナーに参加されるというバイアスはあると思いますが、なかなか好印象でした。


現在の接骨院の置かれている問題として、下記の2つが挙げられます。
  1.  柔整師数の急増による需給関係の崩壊
  2.  受領委任払い制度に対する規制強化


①②とも、末端の接骨院レベルでは如何とも対処し難い問題です。①は今後数十年に渡って続きます。歯科医や弁護士もそうですが、一度崩れた需給関係は修復不能です。


②は、現在4000億円規模の柔道整復療養費が、受領委任払い制度の是正化によって、3000億円規模に縮小すると言われています。


もともと利益率の低い業界なので、売上が3/4になると耐えきれなくなる治療院が続出することが予想されています。この状況にどうやって立ち向かっていくのか?


そのひとつの解が、自費療養を推進することのようです。治療院のスポーツクラブ化を推進するところが、ポツポツと出始めているようです。


確かに、歯止めのかからない医療財政の悪化を鑑みると、この方向しか生き残る道は無さそうです。涙ぐましい努力を拝聴していると、これは他山の石かもしれないと気付きました。


もしかすると、我々の業界に訪れる苦境を10年ほど先取りして接骨院業界が経験しているのかもしれません。。。





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当ブログ管理人書き下ろしの書籍が、中外医学社から発刊されました。「経済的に自由な医師」になることで、医師としての充実感と経済的成功を両立できる道があります。


本著では、資産形成論とマインドを学ぶことができます。具体的な手法は勤務医のための資産形成マニュアルに譲りますが、医師に特化した資産形成の入門書として是非ご活用ください!




161228 【書影】医師の経済的自由







接骨院のビジネスモデル崩壊

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柔道整復療養費審査委員会の審査要領が改正されました。今回の改正案は、平成29年4月から実行に移されています。具体的には、下記の事項を重点的に審査しています。

  1.  多部位
  2.  長期又は頻度が高い施術


①は、同一施術所における同一患者の負傷と治癒等を繰り返す施術、いわゆる「部位転がし」です。②は、同一施術所における同一患者に対する月10回以上の施術です。


これらは、昔から柔道整復師業界で行われていた受領委任払い制度の欠陥を突いた不正請求の代表例ですが、ついに厚生労働省と会計検査院が、是正に本腰を入れ始めました。


その影響は劇的で、今後1/2~1/3の治療院が廃業することになろだろうと言われています。まさに受領委任払い制度によるビジネスモデルが崩壊しようとしているのです。


整形外科医の多くは、冷ややかな目を注いでいるでしょう。確かに、これまでの状況は異常で、国民の大切な財産である医療費が、ほとんど野放しのまま食い荒らされていました。


このため、状況の適正化は望ましいことであると考えています。ただ、私は一般整形外科医と同じ観点から、この劇的な変化を眺めているわけではありません。


正直に言うと、私は柔道整復師および治療院に対してニュートラルな立場です。もちろん、酷い治療レベルの柔道整復師や、不正請求に関しては苦々しく思っています。


しかし、柔道整復師の全員がそうではなく、彼らの多くは真面目に仕事をしています。特に整形外科医が取りこぼしている患者さんを救っているのは、彼らであることが多いのです。


昔に所有していた物件のテナントで、治療院が盛業していました。その関係もあり、何度か治療院を訪れたのですが、なかなか良い仕事をしています。



そんな彼らの業界は、存亡の危機に瀕しています。受領委任払い制度によるビジネスモデルの崩壊が静かに(?)進行しているのです。慎重に状況の推移を見守りたいと思います。





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