整形外科医のブログ

中堅の整形外科医が、日々の気付きを書き記します。投資の成功で働く必要が無くなりましたが、社会貢献のため医師を続けています。

社会

ドローンって結構アブナイ!

このエントリーをはてなブックマークに追加

先日の外来で、手指切創の患者さんを診察しました。カルテを読むと、受傷機転が「ドローンのローターに指を巻き込まれて受傷」とありました。


ドローン、ですか。。。創傷部位を確認すると腱損傷は無いものの、かなり派手にやられていました。ドローンって、結構危ないじゃないですか!


知り合いの間でも、最近はドローンがブームになっています。全国各地でドローンのセミナーが開催されているそうで、日本でもかなり普及しているのでしょう。


しかし、この患者さんは、趣味でドローンを飛ばしているわけではなく、なんとドローンを使って空中撮影する仕事をしているとのことでした。


何でも映像関係の職種で、半年前にもドローンでケガをしたそうです。この手の職種の方が多く住むエリアなので、他では珍しいドローン関連外傷が多いのでしょう。


ドローンなんて実用化はまだまだだと思っていましたが、現実にそれを生業としている方が存在することに驚きました。


ドローンが飛び交うようになると、この手の外傷が頻発することが予想されます。ドローンは結構危険なモノであることを、社会は認識するべきなのかもしれませんね。





★★ 管理人お勧めの医学書 ★★
  


オーストラリア理学療法協会のスポーツ理学療法士による実践的な教科書です。
治療的テーピングの概要を学ぶことができます。



 






AIと医師の良好なコラボ例?!

このエントリーをはてなブックマークに追加


先日、興味深いニュースがありました。AI活用した内視鏡検査で大腸ポリープ発見 - 国がんとNECが支援システム開発 です。




国立がん研究センター(国がん、中釜斉理事長)と日本電気(NEC)は、大腸がんや前がん病変(大腸腫瘍性ポリープ)を内視鏡検査時にリアルタイムに発見する、人工知能(AI)を用いた内視鏡診断サポートシステムの開発に成功した。今後、肉眼での認識が困難な症例をAIに学習させてシステムの精度を向上させ、日本だけでなく、世界市場での実用化を目指す。


大腸腫瘍性ポリープは、大腸がんの前がん病変であるため、内視鏡検査時に見つけ出し、摘除することにより大腸がんへの進行を抑制する。しかし、ポリープは内視鏡医が肉眼で見つけるため、サイズが小さかったりして形状が認識しにくい場合などは、見逃されることがある。


このシステムは、大腸の内視鏡検査時に撮影される画像で、大腸がんや前がん病変をリアルタイムで自動検知し、内視鏡医の病変発見をサポートする。国がん中央病院内視鏡科による所見が付けられた約5000例の内視鏡画像をNECのAI技術に学習させ、新たな内視鏡画像を解析したところ、がん発見率は98%だった。


今後の目標としては、国がん中央病院内視鏡科に蓄積されている1600例以上の肉眼では認識が困難な平坦・陥凹性病変をAIに学習させ、システムの精度を上げる。また、画像強調内視鏡などの新しい内視鏡を利用することにより、大腸ポリープの表面の微細構造や模様をAIに学習させ、大腸ポリープの質的診断や大腸がんのリンパ節転移の予測への対応を目指す。





過去に、さんざんAIの脅威を煽っていた私ですが(笑)、今回のニュースは純粋に心に響きました。病理や画像診断とは違い、医師のサポートでAIの威力を発揮しているからです。


しかも、日本だけでなく世界市場での実用化を目指すというくだりがシビレますね!本来、私たちが夢見る未来のAI像は、今回のようなモノであると思います。


人間医師に取って代わる存在ではなく、人間医師をバックアップして、その能力を向上させる存在。。。 このようなAIであれば、私たちとしてもウェルカムではないでしょうか?







★★ 『 整形外科の歩き方 』でお宝アルバイト獲得のための基本講座を公開中です! ★★






インチキ医療の六カ条

このエントリーをはてなブックマークに追加


小林麻央さんの訃報もあって、改めて「インチキ医療」に注目が集まっています。こちらによくまとまった記事があるのでご参照ください。この記事は、対談形式となっています。


日本医科大学武蔵小杉病院 腫瘍内科の勝俣範之教授は、日々の診療の傍ら、ニセ医学の検証を行っています。そして、下記のようなインチキ医療の六カ条を提唱されました。


  1.  「○○免疫クリニック」「最新○○免疫療法」などの謳い文句
  2.  調査方法などの詳細が掲載されていない「○○%の患者に効果」
  3.  保険外の高額医療・厚生労働省の指定のない自称「先進医療」
  4.  患者さんの体験談 
  5.  「奇跡の」「死の淵から生還」などの仰々しい表現
  6.  「がんが消えた!」という表現


2つ以上の項目が当てはまれば「インチキ医療」の可能性が高いです。ちなみに、⑥は「がんが治った!」だと薬機法に抵触するので、「消えた」と表現するそうです。。。


UCLA助教の津川友介医師は、本屋の健康本コーナーにある本に、まともな情報はほとんどないとおっしゃられています。


確かに、癌ではありませんが、変形性関節症・腰痛・腰部脊柱管狭窄症など整形外科関連の書籍には、ロクな内容のものがありません。


ときどき、○○クリニック院長という、一応医師免許をもっている人までおかしな書籍を発刊しているので、良識を疑ってしまいます。。。


最後に、癌サバイバーで報道記者の鈴木美穂さんが、有名人やお金持ちほど、標準じゃない治療を選んでしまいがちなのではないか、とおっしゃられたのは印象的でした。


標準治療とは、科学的根拠に基づいた観点で、現在利用できる最良の治療であることが示され、ある状態の一般的な患者さんに行われることが推奨される治療をいいます。


しかし、「標準治療」という日本語の響きは、「最善の治療」ではなく「標準=並み」と捉えられがちです。有名人やお金持ちほど「標準じゃなくて特別なことを」と思うのでしょう。


このような心の弱みに付け込んで、いかがわしいインチキ医療の誘惑が忍び寄ってきます。人は易きに流れがちです。医療においても「うまい話」などあり得ないのです。 





★★ 『 整形外科の歩き方 』でお宝アルバイト獲得のための基本講座を公開中です! ★★






実務では多産多死も悪くない?!

このエントリーをはてなブックマークに追加

いきなり、物騒なタイトルで恐縮です。今日お話しする「多産多死」は、産科や公衆衛生領域での話ではなく、医療業界の発展についての話題です。


フィンテックは、金融とITの融合を表す造語です。フィンテックは銀行のビジネスモデルを一変させる可能性が高く、取り込まなければメガバンクと言えども生き残りが難しいです。


今、邦銀で問題になっているのは、IT業界の特徴である「多産多死」とは決定的に相いれない、「減点主義」という銀行業界の悪しき習慣です。


一度、失敗すると永久に出世競争から脱落するという減点主義が、邦銀がフィンテックを導入する大きな足かせになっているのです。


多産多死(トライアンドエラー)無しでフィンテックの激烈な競争を勝ち抜くことは、物理的に不可能でしょう。ちなみに競争相手は銀行ではなく、Google等のITジャイアントです。


今年に入って、危機感を抱いたメガバンクは、この分野では減点主義と決別して挑戦者としての姿勢を鮮明にしました。ITジャイアントの下請けにならないよう、頑張ってほしいモノです。


さて、減点主義が最適解ではなくなったのは、銀行業界だけではありません。私たちの医療業界も減点主義です。もちろん、医療事故を起こさないためには、致し方ありません。


しかし、この減点主義のマインドを持ったまま、日本国内で漫然と医療に携わっていると、世界の進歩についていけなくなる可能性があります。


医療は患者さん相手の仕事であることがネックですが、患者さんに迷惑にならない範囲で、新規性のある治療にも挑戦する気概が必要ではないかと感じました。






★★ 発刊後3週で増刷決定! ★★
 


当ブログ管理人書き下ろしの書籍が、中外医学社から発刊されました。「経済的に自由な医師」になることで、医師としての充実感と経済的成功を両立できる道があります。


本著では、資産形成論とマインドを学ぶことができます。具体的な手法は勤務医のための資産形成マニュアルに譲りますが、医師に特化した資産形成の入門書として是非ご活用ください!




161228 【書影】医師の経済的自由







AIの脅威が現実のものに・・・

このエントリーをはてなブックマークに追加


今週号の週刊ダイヤモンドはなかなかお値打ちなので、購入することを強くお勧めします。特集1は「不動産投資の甘い罠」ですが、これについては週末に意見を述べるつもりです。









本日の話題は、特集記事3の「グーグルが狙うAI覇権」です。この特集を拝読して、正直言って背中に冷たいモノが走りました。


特集は、囲碁AIの「アルファ碁」から始まります。5月下旬に行われた、人類最強棋士である中国の柯潔(か・けつ)九段との3番勝負は、アルファ碁の完勝で終わりました。


柯九段に完勝したアルファ碁は、囲碁から卒業することが発表されました。Googleは、囲碁AIの開発から得るものが無くなったのです。


そして、Googleからプレゼントが贈られました。それは、アルファ碁同士が対局した50局の棋譜です。アルファ碁の強さの秘密や囲碁の神秘に近づくことができるかもしれない・・・


こんな期待を持って棋譜を見たプロ棋士たちは愕然としました。AIの打ち回しを全く理解できなかったのです。囲碁の常識を根本から覆す手の応酬は、人類の理解を超越していました。


人類には理解できない判断をAIが下したときにどう対処すればいいのか? アルファ碁の置き土産は、AIと人類がどう向き合っていくのかという重い課題を投げ掛けました。




さて、ここからは医療界です。医療に革命を起こしかねない、医師よりも優れた”目”を持つAIの誕生・・・。Googleはディープラーニングを医療用の画像診断に応用しました。


まず、糖尿病性網膜症の眼底カメラです。Googleはインドと米国の眼科医に128000枚の写真を見てもらい、1枚の写真について3~7名の医師が失明の前兆所見の有無を確認しました。


このデータをディープラーニングしたところ、AIは97.5%の感度で糖尿病性網膜症を検出することができるようになり、眼科医の95.8%を上回りました。


次は、乳がんのリンパ節転移の病理診断です。オランダの大学の画像データを学習したAIは89%の精度で乳がんの転移を検出し、時間制限無しで挑んだ病理医の73%を上回りました。


しかも、病理医は130枚の画像診断に30時間を費やしましたが、AIはそれほど時間がかからなかったようです。この分野では、完全にAIは病理医を上回っているようです。


このまま、診断できる領域を広げていけば、医師の地位が揺らぐこともあり得ます。「まずGoogleの診断を教えて欲しい」と患者が医師に言い放つ未来も現実味を増します。


まだまだ画像診断の領域は広大ですが、AIが医師を上回る領域は着実に広がりそうです。そして、そのようなAIは、地球上にたったひとつあれば十分です。


このことは、診断系の領域から医師が駆逐されることを意味します。どうでしょう、ちょっと怖過ぎる未来予想図ではありませんか?





★★ 『 整形外科の歩き方 』でお宝アルバイト獲得のための基本講座を公開中です! ★★






アクセスカウンター
  • 今日:
  • 昨日:
  • 累計:

           管理人の著書
   勤務医のための資産形成マニュアル
      医師のための 資産形成講義
2015神戸セミナー

      築古木造戸建投資マニュアル
      医師のための 金融資産形成術
医師のための金融資産形成術

        タダで自宅を手に入よう!
   資産形成のコンサルテーション・サービス


配送無料! 医学書 購入サイト
プロフィール
QRコード
QRコード
記事検索
メッセージ
免責事項
免責事項に関して明示することで、当ブログの利用者は以下の事項に同意した上で利用しているものと考えます。 ここに書かれる意見には管理者のバイアスがかかっています。 利用者が当ブログに掲載されている情報を利用した際に生じた損害等について、当ブログの管理者は一切の責任を負いません。 また、当ブログの情報は、あくまでも目安としてご利用いただくものであり、医療行為は自己責任で行ってください。 また、当ブログは医療関係者を対象にしています。それ以外の方が、当ブログの情報から自己判断することは極めて危険な行為です。 必ず医療機関を受診して専門医の診察を受けてください。 当ブログの内容は、予告なしに内容を変更する場合があります。