整形外科医のブログ

中堅の整形外科医が、日々の気付きを書き記します。投資の成功で働く必要が無くなりましたが、社会貢献のため医師を続けています。

社会

海外に持参できない薬とは?

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先日、急性腰痛症の患者さんを診察しました。特に問題なさそうだったので消炎鎮痛剤を処方したのですが、英文の処方箋が欲しいとのことでした。なんじゃそりゃ???


理由をお伺いすると、5日後から海外旅行に行くとのことです。医療制度が違うので、日本の処方箋は海外では通用しないことを説明しましたが、イマイチ話がかみ合いません。


よくよくお話しをお伺いすると、てんかんで服用しているテグレトールを持参して海外旅行に行ったときに、入国審査でひかかって大変だったとのことでした。


そーなんだ、と思って調べてみると、テグレトールは特に問題なさそうでした。しかし、米国に入国する際には、向精神薬が問題になるようです。


特にロヒプノールは、米国では所持が禁止されている薬物で、みつかると懲役刑になるケースさえあるそうです。あぁ、なんと恐ろしい。。。


私自身は海外旅行によく行く方ですが、今まで持参薬に関しては何も考えていませんでした。私は睡眠剤を一切服用しないので、結果的には問題ありませんでした。


しかし、歳を重ねるにつれて睡眠剤のお世話になる確率が高まります。その時には、海外旅行に際して持参する薬に注意を払う必要がありそうですね。





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一般的で使用頻度の高い、鎮痛薬・睡眠剤・感冒薬・胃薬・止痢薬・去痰薬・便秘薬等の薬剤が、全13章にわたって系統立てて書かれています。それぞれの章の最初に、薬剤の分類図が記載されています。各系統間の薬剤の使い分けも平易な文章で書かれており実践的な書籍です。









姉妹本に『類似薬の使い分け』があります。こちらは全15章からなり、降圧剤、抗不整脈薬、狭心症治療薬、脂質異常症治療薬、糖尿病治療薬、消化性潰瘍治療薬、鎮咳薬、皮膚科疾患治療薬、抗菌薬などが1章ずつ割り当てられています。








スマホで遠隔医療可能?!

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先日、ケアネットで興味深いニュースを拝読しました。
スマホ写真で皮膚科の遠隔医療は可能 です。




 スマートフォンのカメラ機能の進歩(写真画質と画像転送の両方)は、患者と医師を直接つなぐ遠隔医療を成立させ、患者が治療を受ける機会を改善するのではと期待されている。では、小児皮膚疾患を、親から提供されたスマホ写真で正確に診断できるのか。米国・フィラデルフィア小児病院のDaniel M. O’Connor氏らによる前向き研究の結果、そうした方法で、正確な治療を提供可能なことが示された。


 研究グループは、2016年3月1日~9月30日に、フィラデルフィア小児病院の小児皮膚科クリニックにおいて前向き研究を行った。研究の主要目的は、親から提供されたスマホ写真に基づく診断と、対面診察での診断の一致率を評価することであった。また、副次目的は、親が写真の撮り方について指導を受けた場合と受けなかった場合とで、前記の一致率に影響がみられるかを評価することであった。


 対象は40組の親子(女児22例、男児18例、平均年齢[±SD]:6.96[±5.23]歳)。登録後、スマートフォンを用いて最も良い写真を撮影する方法について指導を受ける(簡単な3つのステップから成る方法が記載された指導シートを渡す)介入群と、何も指導をしない対照群とに、半々に無作為に割り付けられた。そして、割り付けに基づき、診察室で親はスマートフォンで子供の気になる部位の皮膚写真を撮り、電子カルテにアップロードして送信した。その後、基本的な問診調査などを完了。そのうえで全例が、外来スケジュールに基づき2人いる医師のうちどちらかの対面診察を受けた。一方で、遠隔医療専門医が、アップロードされた写真と問診調査などの情報を基に診断を行った。  

一致率は、評価者間で偶然起き得る一致を考慮してCohenκを用いて評価した。


主な結果は以下のとおり。

  • 全体において、写真に基づく診断と診察に基づく診断の一致率は83%(95%信頼区間[CI]:71~94%、κ=0.81)であった。 
  • 写真の画質が診断するのに十分高かった37組のサブグループにおいて、診断の一致率は89%(95%CI:75~97%、κ=0.88)であった。
  • 介入群と対照群で、一致率に統計学的な差はなかった(85% vs.80%、p=0.68)。 
  • 診断に迷う症例については、適切なフォローアップが提案されていた。





これは、なかなか興味深い記事だと思いました。最近、私は遠隔医療に興味を持っています。きっかけは、オンラインサロンでの遠隔医療に関する議論でした。


著書の中で、医師に襲いかかる5つの脅威のひとつとして遠隔医療に言及しています。しかし、執筆した2016年6月当時は、遠隔医療が注目されている状況ではありませんでした。



あれから1年ほどして、遠隔医療の萌芽があちこちでみられるようになりました。まだ将来的にどのような形になるのか分かりませんが、医療界を変革する可能性を秘めています。


サロンで活発に議論していると、自分だけではスルーしていた着目点がたくさんあることに気付かされました。もしかしたら、時代の転換点に居るのかもしれないな。。。


今回の米国からの報告も、それを支持しているように感じます。もちろん、カラーバス効果もあると思いますが、遠隔医療からますます目が離せなくなってきたと感じています。






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初学者が整形外科の外来や救急業務を遂行するにあたり、最もお勧めの書籍です


    



透析医療の驚くべき数字

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先日、日経で人工透析に関するニュースがありました。
人工透析への助成年1兆円超 医療費削減の焦点に です。




 高齢化が進むのに伴い、低下した腎臓の機能を補う人工透析治療を受ける人が増えている。その数は30万人を超えて医療費は1兆円超となり、膨らむ人工透析のコストの抑制が医療費削減の焦点になりつつある。安定した収入が見込めるため安易に透析を導入する医療機関もあり、厚生労働省は透析の診療報酬を減額して医療費削減に乗り出す方針だ。


 透析は腎臓の代わりに機械などで体内の老廃物を人工的に取り除く治療法。一般的には週3回受ける患者が多く、医療費は1人当たり年間約500万円かかる。高齢者が増えるのに伴って患者数も増えており、2016年末は約33万人と00年末に比べ約6割増えた。医療費は年間1兆6千億円に膨らみ、同40兆円規模の日本の総医療費の4%程度を占めている。


中略


 患者数が増え、人工透析を手掛ける医療機関は15年末時点で全国に約4400カ所と、この10年で約400施設増えた。


中略


 現在、原則1万円の患者の自己負担は維持し、例えば透析治療による医療費が特に多い病院など、一定の基準を設けて引き下げの対象とする方針だ。具体的な基準は今後詰め、18年度の診療報酬改定から実施する。  





恥ずかしながら、私は透析の医療費に関して全く無知でした。驚いたのが下記の数字です。トンデモナイ数字のオンパレードです。

  • 医療費1兆6000億円
  • 一人当たり医療費が年間500万円
  • 透析施設が10年で1割増
  • 透析患者の自己負担1万円/月


う~ん、絶望的な気持ちになりました。。。これは、いくらなんでもひど過ぎる数字だと思います。こんなことしていたら国民皆保険制度を維持できるはずがありません。


「人の命は地球より重い」という考え方があるのかもしれませんし、弱者に寄り添う気持ちも大切ですが、それでも限度というものがあります。


私たち医師は透析医療の受益者側ですが、こんなことをしていると国がもたないと感じました。厚生労働省には、勇気をもって透析医療の闇に切り込んで欲しいものです。






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刑事事件は「絶望」

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今日は医療とは関係のない話題です。先日、弁護士と飲んでいて興味深い話を聞きました。痴漢冤罪では、どのような対応がベストなのか? を訊いてみたのです。


映画にもなりましたが、男性にとって痴漢冤罪は他人事ではありません。混みあった電車の乗る行為=痴漢冤罪にまきこまれる可能性、という等式が成り立ちます。


弁護士は2名居たのですが、やはり「その場から逃げること」を挙げました。とにかく逃げることが重要だそうで、仮に捕まっても「腹が痛かった」とでも言えば良いとのことでした。


捕まった時点で人生終了です。日本の刑事司法制度は、先進国の中では非常に遅れているそうです。制度的欠陥があるので、理想論や理屈は、立場を悪くするだけです。


このため、「とにかく逃げるべき」とのことでした。弁護士的には、日本の刑事司法制度は先進各国というよりも、中国や北朝鮮に近い感覚だとおっしゃられていました。


とにかく人権侵害の程度が尋常ではありません。刑事事件で捕まると1年ぐらいはあっという間に過ぎてしまい、社会的に抹殺されます。国連でも問題になったそうです。


このときに弁護士が発した「刑事は絶望だ」という言葉が私の脳裏に焼き付きました。ちなみに今回一緒に飲んだ弁護士は、決して人権派ではありません。それだけに闇が深いです。


もし、不幸にして捕まったら「黙秘」するべきとのことでした。決して「自白」してはいけません。ただ、黙秘を通すと1年ほど拘留されるので、どちらが良いか分かりません・・・


捕まった瞬間から弁護士を呼ぶのがよいのかもしれません。顧問弁護士が居なくても当番弁護士制度があります。ただ、弁護士達はこの手法を100%首肯していませんでした。。。







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メディアの立ち位置を確認しよう!

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2017.11.18号の週刊ダイヤモンドで興味深い特集がありました。
右派×左派です。その中で、メディアの右派×左派度マップ が秀逸でした。







私たちは世の中の出来事をメディアを通じて知ります。健全な市民社会の発展には情報の透明性は必要ですし、自分の立ち位置や将来への展望を描く上では正確な情報が必要です。


しかし、メディアは中立な立場の存在ではありません。むしろ各メディアは特色を出すために(?)かなりバランス感に欠けるニュースを配信します。


このため、ひとつのメディアに100%依存して情報を収集することは極めて危険な行為です。ちなみに私は産経新聞の家庭に育ちましたが、「中道」だと思っていました(笑)。


どのメディアがどの立ち位置なのか? を正確に知るのはなかなか難しいです。朝日新聞が左巻きで読売新聞は右巻きなのは分かりますが、それ以外のメディアはどうでしょうか?




新聞系 - コピー




上記はそんな疑問に答えてくれる素晴らしいマップです。第一印象として、事前に予想していたのとだいたい同じ立ち位置のようでした。


共同通信は地方紙に記事を配信する会社であると初めて知りましたが、共同通信が左寄りなので、全国の地方紙も左寄りとなる構図も納得です。




出版系 - コピー




次はメディアです。こちらは、あまりなじみの無い出版社が並んでいます。そもそも、出版社に右派や左派という立ち位置の違いがあることを初めて知りました。


こうしてみると、結構な数の出版社がどちらかに偏っています。その中でダイヤモンド社が中道かつ権威小という自己評価であることが笑いを誘いました。結構謙虚なのですね。


Facebook、LINE、キュレーションアプリだけで情報収集しているのは論外ですが、今回のマップを念頭に左右万遍なく情報を収集することが肝要ではないかと感じました。







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