最近のクリニック開業のタイプとしては、下記2つのパターンがあります。

  • 専門医制度を重視して、専門医を全面に押し出す
  • 地域ケアシステムを重視して、かかりつけ医を全面に押し出す


どちらかと言えば、専門性を標榜してクリニックを開業する方が多いです。時代の流れと言ったらそれまでですが、第一線レベルの専門性を維持するのは多大な労力を要します。


ひとりの医師が学べる知識量にはおのずと限界があります。24時間勉強に費やしたとしても、膨大な医学知識の大海の前では、全てを学び尽くすことは不可能です。


このため開業医は、かかりつけ医に必要な広い知識を得るために専門外を勉強するか、専門領域の知識を研鑽するかの二者選択を迫られます。


そして、かかりつけ医に必要な広い知識を得るために専門外を勉強していると、いつの間にか、かつての専門領域は時代遅れの陳腐なものと成り果てます。


二兎を追うことは現実的ではないので、いずれかを選択しなければいけません。そして今後の医療政策を鑑みると、開業医はかかりつけ医を志向することが望ましい可能性が高いです。


勤務医の価値観は、医療技術向上にあると思います。このため、ジェネラリストよりもスペシャリストを志向しやすい。しかし医療財政の将来を考えると、厳しいと言わざるを得ません。


開業医が自分の医療の専門性を追求すると、ライバルは医療資源が豊富な大規模基幹病院や専門病院になります。10年ぐらいは対等に戦えても、その先も戦い続けられるでしょうか?


このように考えると、勤務医のマインドはクリニック開業の際には邪魔になるかもしれません。このあたりの気持ちの切り替えが、クリニック成功の秘訣なのかもしれませんね。






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