整形外科医のブログ

中堅の整形外科医が、日々の気付きを書き記します。投資の成功で働く必要が無くなりましたが、社会貢献のため医師を続けています。

オーダリングシステム

湿布のオーダリングで兵糧攻め?!

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最近では、オーダリングシステムを導入している医療機関が大半だと思います。各医療機関で”クセ”がありますが、特に外用剤の処方のときに問題が発生することが多い気がします。


従前からその傾向がありましたが、2016年4月から始まった平成28年診療報酬改定で拍車がかかりました。


厚労省の意図は明白で、保険診療から湿布等の外用剤を外したいようです。その過渡期として、現在のような訳のわからない縛りを設けているのだと思います。


医療関係者は、厚労省の意図を当然理解しているため、外用剤の平成28年診療報酬改定に対応したオーダリングシステムの変更を行なうつもりが無いのでしょう。


このため、各医療機関で外用剤のオーダリングシステムが奇怪な変貌を遂げています。いずれも従来のオーダリングシステムに、小手先だけの変更で対応しているからです。


これ自体は仕方ないことですが、日本語の体を成していないオーダリングシステムがあるので苦労します。その医療機関の職員も、何故そのような表記なのか理解していません。


とにかく、日本語の意味を無視してその医療機関に準じたオーダリングを習得するのは、特に外用剤においてはなかなかハードルが高いです。


このため、最近の私は可能なかぎり外用剤(湿布)を処方しなくなりました。患者さんには、(ロコアテープ以外の)湿布は効果ありませんから、と説明しています。


まさに厚労省の思うつぼですね(笑)





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IT革命は医療生産性を向上させる?

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IT革命は生産性を向上させてきたはずですが、日本に限らず多くの先進国で成長率の鈍化や生産性の低下が議論の対象になっています。


経済協力開発機構(OECD)によれば、2001~07年と07~13年の7年間を比べて、労働生産性の伸びが低下した国は、先進国を中心とする34カ国中で32カ国にも及んでいます。


現時点では、IT革命で節約できた時間が所得の増加につながっているケースは限られているそうです。しかし、本当にIT革命で時間が節約できているのでしょうか?


卑近な事例で検討してみると、IT革命の申し子(?)である電子カルテとオーダリングシステムの普及で、紙カルテと比べてむしろ診療に時間がかかるようになったのではないでしょうか。


私はメインの勤務先以外にもいくつかアルバイトをしています。各病院は全く異なるカルテ形式ですが、最も診療スピードが早いのは紙カルテの病院です。


紙カルテは俯瞰性があり、患者データを立ち上げたり面倒なオーダリングをする必要が無いため、非常に迅速に診療が進んでいきます。


一見、電子カルテではコピペ機能が使えるので診療スピードが上りそうなイメージですが、便利なコピペ機能の足を引っ張るのに充分な雑務が付帯しています。


電子カルテは基本的に全ての処置・検査依頼・処方・病名入力を医師が行うことが前提のシステムになっています。医療クラークを導入すればマシですが、無ければ医師の業務が激増します。


電子カルテが威力を発揮するのは顔見知りの再診患者さんのみで、それさえも紙カルテと大差ありません。各病院とも新患患者さんに関しては忍耐力を試される場になっています(笑)。


ひたすら入力が必要な電子カルテ&オーダリングシステムにかなり慣らされてきましたが、全国的に互換性のある電子カルテで無い限り、導入のメリットは少ないのではないでしょうか。


このように医療の現場においても、IT革命は生産性を向上させたとはとても言えない状況です。少なくとも現状ではITゼネコンの肥やしにしかなっていません。


音声認識機能のある電子カルテやオーダリングシステムが登場すれば話は別ですが、少なくとも現在の「IT革命」は私たち医療従事者の生産性向上には全く役に立っていないと思います。




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