日整会誌93(9)2019のシンポジウムは非常に興味深い内容でした。お題は「カダバー研修の現状と今後の展望」です。


これまで、私はカダバー研修に何度か参加させていただきました。専門分野である THAをはじめ、TKAでも参加歴があります。


すべて海外で実施された研修なので、カダバー=海外でしかできない、と思っていました。ところが、今回のシンポジウムを拝読して非常に驚きました。


なんと、国内でもカダバー研修が可能であり、実際にいくつかの施設で実施されていたのです!わざわざ海外に出向かなくても、国内でカダバー研修ができれば素晴らしいことです。


しかし、実際には各施設でかなり厳格な運用が求められており、実施できるのはマンパワーと臨床的使命を帯びている一部の大学病院に限られているようです。


残念ながら、国内でのカダバー研修が一般的になっているとはとても言えないようです。しかし、少しずつでも国内でカダバー研修が実施できるようになってきたのは良い傾向です。


何と言ってもカダバー研修は、外科医が自分が得意とする手術手技を更に深化させるのに必須と言えるからです。この術野の向こうのどのあたりに血管や神経が存在するのか?


解剖書を紐解けばある程度イメージすることはできますが、本当にそれが正しいのか否かは分からないからです。


国内でカダバー研修が一般的になるのはまだまだ先のようですが、医療技術の向上のためにも、大学病院であればどこでも実施可能なレベルまでどんどん普及して欲しいものです。






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