ときどき、精神疾患で治療中の患者さんの手術を担当することがあります。予定手術であれば、精神科や心療内科医師が常勤でいる病院での対応が望ましいでしょう。
しかし、骨折に対する手術の場合には、期日的・物理的に転院が難しいことが多いです。このような場合には自院で対処するしかありません。
抗精神病薬の多くは、血圧上昇に作用するアドレナリンα1受容体の遮断作用を持っており、長期にわたり内服を継続している症例では、α受容体の感受性が低下しています。
このため、α刺激作用を持つ昇圧剤を投与した際に反応が乏しいことが問題となります。特に手術中に血圧を維持することが難しいそうです。
抗精神病薬をこってり服用している精神疾患治療中の患者さんは、術中の血圧維持が難しいことを念頭に置いた上で、術前に麻酔科医師と協議することを忘れてはいけません。
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