整形外科医のブログ

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クラビクルフックプレート

フックプレートの抜釘で痛み消失

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昨日は鎖骨外側端骨折後の抜釘術でした。
抜釘した内固定材料はクラビクルフックプレートで、HOMS技研のHAI肩鎖関節プレートです。


形状がアナトミカルでシンセスのクラビクルフックプレートよりも薄いのがメリットです。鎖骨プレートは皮膚直下に設置するのでプレートの厚みは重要なポイントです。


クラビクルフックプレートを用いた骨接合術は簡便で、鎖骨外側端骨折の治療は非常に容易になりました。しかし、やはりフックを肩峰下に挿入することは術後の肩関節痛の原因となります。


今回の方も肩関節を挙上すると、かなり肩関節の痛みがありました。しかし、抜釘後に病室で家族に術後の説明をした際、少し肩を挙上してもらうと痛みは随分軽減したとおっしゃられました。


まだ手術直後にも関わらず、肩関節可動域も若干改善しているように見えました。そして本日に術後回診した際には、明らかに肩の痛みは軽快して関節可動域も広がっていました。


やはり、フックによる肩関節痛がかなりあったようです。術式が簡単で成績も安定しているのでフックプレートを選択してしまいますが、抜釘時期を少し早めた方がよいのかもしれません。



※ クラビクルフックプレートを用いた鎖骨遠位端骨折の手術記録のテンプレートが必要な方は、私の
運営するサイトから自由にダウンロードしていただけます。ただし、手術記録のテンプレートはあくまでも目安としてご利用いただくものであり、医療行為は自己責任で行っていただけますよう重ねてお願いいたします。



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AO法骨折治療




油断禁物!若年でも鎖骨遠位に粉砕アリ

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昨日の午後は鎖骨外側端骨折の手術でした。
使用した内固定材料はクラビクルフックプレートで、HOMS技研のHAI肩鎖関節プレートです。


患者さんは40歳台の若年者でしたが遠位骨片は粉砕しており、ロッキングスクリューや鋼線締結法での骨接合術では難しそうな印象でした。


そして、骨幹部側の鎖骨は後上方に大きく転位しており、これだけ骨片間のギャップが大きいと保存的には骨癒合が難しいのではないかと思いました。


高齢者の鎖骨遠位端骨折では保存治療を行うことが多いですが、私の経験ではほとんどの症例で骨癒合を獲得できずに偽関節化しています。私が思う手術のポイントは下記です。


・ 頭部はやや回旋するが、やりすぎると術後にradiculopathyを併発するので注意が必要

・ 消毒前に透視下に骨折部、肩鎖関節部をマーキングする

・ 肩鎖関節および鎖骨後縁を確認し、鎖骨後縁からフックを肩峰下に挿入する。
  この部位を指先で確認すると骨性のU字状になっている。

・ 鎖骨の整復は、プレート中枢端と中枢骨片の間に鉗子を挿入して整復する

・ 遠位端骨片は後上方へ転位している。

・ プレートで上下方向の転位を整復した後に、整復鉗子で前後方向の転位を整復する

・ フック高が足りないとプレートが遠位骨片を押して転位が広がる。フック高15mmがベストか?


鎖骨遠位端骨片は粉砕しているケースが多いので、やはりクラビクルフックプレートが最も確実な固定性を期待できるのではないかと個人的には思っています。



※ クラビクルフックプレートを用いた鎖骨遠位端骨折の手術記録のテンプレートが必要な方は、私の
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鎖骨骨折では神経根症に注意!

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昨日の午後は鎖骨遠位端骨折に対する骨折観血的手術でした。
遠位端骨片が粉砕している症例もあるため、私はクラビクルフックプレートを愛用しています。


クラビクルフックプレートを用いた手術の際に問題となるのは、ドライバーが患者さんの下顎が当ってしまいスクリュー挿入の障害となることです。


これを避けるためには、頭部を健側に回旋させてドライバーが下顎に当らないようにする必要があります。私の場合、術中に必要に応じて麻酔科医師に依頼しています。


ほとんどの症例で問題なく手術を施行できますが、比較的高齢者の場合には頚椎症性神経根症の存在に注意する必要があります。


もともと頚椎症性神経根症のある患者さんでは、術中に頭部を無理に回旋させることで、術後に症状が増悪する場合があるからです。


術中に頭部を無理に回旋させることは、いわゆるSpurling testを施行するのと同じです。外来で数秒行うだけでも耐え難い体勢を、手術中ずっと取り続けるのはたまったものではありません。


鎖骨骨折の手術を施行する際には、術前に頚椎症性神経根症による症状もしくは頚椎椎間板ヘルニアによる神経根刺激症状が無いかを確認しておく必要があると思います。




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鎖骨外側端骨折にはフックプレート!

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昨日の午後は鎖骨外側端骨折の手術でした。
使用した内固定材料はクラビクルフックプレートで、HOMS技研のHAI肩鎖関節プレートです。


形状がアナトミカルでシンセスのクラビクルフックプレートよりも薄いのがメリットです。鎖骨プレートは皮膚直下に設置するのでプレートの厚みは重要なポイントです。


デメリットはロッキングスクリューを使用できないことです。しかし鎖骨外側端骨片は粉砕していて固定できないケースが多いので、ロッキングスクリューでなくてもほとんど問題ありません。


プレートデザインはシンセスと変わりませんが、通常よりも短いドライバーが用意されています。鎖骨のプレート固定術では、顎が邪魔でスクリューの刺入方向が制限されるので便利です。


クラビクルフックプレートを用いた骨接合術は簡便であり、鎖骨外側端骨折の治療を非常に容易にしてくれました。手術のポイントはフック高の選択であり、やや低めのフックをお勧めします。


ついついフックが高くなりがちですが、日本人の場合は12mm~15mmがほとんどです。18mmを選択すると整復位が充分でないことがあるので注意が必要です。



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クラビクルフックプレートを抜釘したら可動域制限が無くなりました

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今日の午前は外来でした。
先日、鎖骨遠位端骨折後でクラビクルフックプレートを抜釘した方が受診しました。


今日が最後の診察になるので肩関節可動域を計測したところ、僅かにあった可動域制限が消失していました。これはクラビクルフックプレートの抜釘後によく見る現象で、やはりフックが肩峰下でインピンジしているのだと思います。


ご本人に抜釘までは痛かったのですか?とお伺いすると、「痛くは無いが”詰まった”感じになっていました。手術の後は、そういった感覚がなくなりました」とおっしゃられていました。


単純X線像を確認すると、肩峰にフックによって骨が削られたような所見を認めます。やはりクラビクルフックプレートの抜釘は、術後半年以内に行う必要があることを再認識しました。




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