今日の午前は鏡視下前十字靭帯(ACL)再建術でした。
半腱様筋を移植腱に使用しました。
私は、鏡視下前十字靭帯再建術のステップを大きく3つに考えています。
① 移植腱の採取
② 骨孔作成
③ 移植腱の固定
通常、①はあっさり終了しますが、何らかのトラブルが発生するとリカバリーが利きにくいので、最も慎重に手術を進めるべきポイントのひとつという認識です。
実際、私自身の経験としてテンドンハーベスターが膝窩部で引っ掛かって半腱様筋が途中で切れたことがあります。一度このようなことが起こると結構トラウマになってしまいます・・・。
このようなトラブルが発生した場合、テンドンハーベスターをそのまま留置しながら先端を触知して皮膚切開を加えます。そして切れてしまった半腱様筋の中枢側を展開して採取し直します。
決して、慌ててテンドンハーベスターを引き抜いてしまってはいけません。引き抜いてしまうと途中で切れてしまった半腱様筋を見失ってしまうので、どうしようもない状況に追い込まれます。
考えてみれば鏡視下前十字靭帯再建術は単純な手術なのですが、術者の感覚と慣れに依存するポイントが多い手術なので、年間を通じて症例数を維持することが重要なのかなと思います。
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