整形外科医のブログ

投資の成功によって30歳代で経済的自由を達成しました。 医師起業家として年商10億円企業を目指して日々奮闘中

コルセット

椎間板切除術後のコルセットは不要

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Medical Tribuneに興味深い記事ありました。
椎間板ヘルニア術後のコルセットは不要 です。



腰椎椎間板ヘルニア(LDH)の切除術(Love法)後に装着するコルセットの有効性については、これまで懐疑的な意見が多いが、明確に否定する報告はない。


そのため、同術後患者に対し慣習的にコルセットを使用している医療施設も少なくない。そこで済生会川口総合病院(埼玉県)整形外科部長の榊経平氏は、同院のLDH患者を対象に術後コルセットの効果を前向きに検討。


その結果、コルセット非使用患者と術後成績に差が見られなかったと第27回日本腰痛学会(9月13~14日)で報告した。



誰もが疑問に思っていて、半ば常識的な認識になっていた術後コルセット使用の有用性についての研究です。n数は少なめですが、患者さんにも資する研究だと思いました。


英語論文での類似研は 1例のみとのことです。このような半ば常識のことであっても、意外と研究としてしっかり事実が確認されていないことがあることにいつも驚きます。


このようなところに着目すると、労少なくして Quality journalにアクセプトされる可能性があるのかもしれません。いつもこのような着眼点で恐縮です...。






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自治医科大学准教授の星地先生の経験・知識を余すところなく収めたサブテキストです。定番と言われている教科書に記載されている内容は素直に信じてしまいがちですが、実臨床との”ズレ”を感じることがときどきあります。このような臨床家として感じる、「一体何が重要なのか」「何がわかっていないのか」「ツボは何なのか」を自らの経験に基づいて完結に述べられています。








                        

コルセットは2年間保管させよう!

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先日、外来をしていると高齢者の第2腰椎圧迫骨折の方が初診されました。この方は半年前にも第11胸椎圧迫骨折を受傷されたため、フレームコルセットで治療を行った既往があります。


第11胸椎圧迫骨折の治療が終了してからはPTH製剤を投与していたのですが、残念ながら今回2度目の脊椎圧迫骨折を受傷してしまいました。


今回のケースのように脊椎圧迫骨折を一度発症すると、PTH製剤などできっちり治療を行っていても次々に他の椎体も骨折する傾向があります。


一方、以前にブログでご報告したように、療養費の支給には時期の制限があるため、直近の2年以内にコルセットを作製していると保険者から療養費の支給を拒否される可能性が高いです。


コルセットは治療が終了すると結構かさばって邪魔なので、放っておくと患者さんは脊椎圧迫骨折の治療が終了すると捨ててしまうことが多いです。


このため、脊椎圧迫骨折の患者さんの保存治療が無事終了しても、「2年間は新規にコルセットを作製できないので、捨てずに自宅で保管してください」と必ず伝えておく必要があります。



私はルーチンに上記を伝えているため、幸い今回の方も新しいコルセットを作成することなくスムーズに治療を開始することができました。



もしこの患者さんがコルセットを保管していなかったら高価なコルセットを自費で作成せざるを得ないところでした。細かい点ですが、お金が絡むことは慎重に対応するべきだと思います。



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2年間はコルセットを捨てないで!

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脊椎圧迫骨折の保存治療では、コルセットを作製するケースが多いと思います。
コルセットはかなり高価なのですが、治療を終了すると無用の長物と化します。


結構かさばって邪魔なので、患者さんは治療が終了すると捨ててしまうことが多いようです。しかし周知のように、脊椎圧迫骨折を発症すると次々に他の椎体も骨折する傾向があります。


フレームコルセットやダーメンコルゼットは、治療用装具として健康保険から療養費が支給されます(最近では一部地域で不支給となるケースがあります)。


しかし、療養費の支給には時期の制限があるため、直近の2年以内にコルセットを作製している場合には、保険者から療養費の支給を拒否される可能性が高いです。


このため、脊椎圧迫骨折の患者さんの保存治療が無事終了しても、「2年間は新規にコルセットを作製できないので、捨てずに自宅で保管してください」と必ず伝えておく必要があります。


このことを患者さんに伝え忘れると、数ヶ月後に他椎体の圧迫骨折を併発した場合、治療に困ることになってしまいます。細かい点ですが、お金が絡むことは慎重に対応するべきだと思います。



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中位胸椎圧迫骨折でもコルセット採型を

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今日の午前は出張先での外来でした。
連休明け+年末だったので、大混雑しており大変でした。


さて、4週間前に転倒して第7胸椎圧迫骨折を受傷された70歳台の方を外来で治療しています。この方は、経済的な理由でフレームコルセットを作成することを拒否されました。


仕方ないのでコルセット無しで経過観察することにしましたが、中位胸椎圧迫骨折なら胸骨および肋骨の支持があるので、それほど椎体の圧潰を併発しないとタカをくくっていました。


しかし、本日施行した単純X線像では2週間前と比較して、少し椎体の圧潰が進行していました・・・。中位胸椎なら最悪の場合、コルセット無しでも大丈夫という私の中での神話が脆くも崩壊してしまいました。


粗鬆骨では、中位胸椎圧迫骨折でもコルセットを採型する方が無難そうです。中位胸椎であっても、あまり胸骨や肋骨での支持性を過信することは良くないなと思いました。



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