整形外科医のブログ

中堅の整形外科医が、日々の気付きを書き記します。投資の成功で働く必要が無くなりましたが、社会貢献のため医師を続けています。

シーラー法

爪はできるだけ温存しよう!

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先週末に救急で指先に重量物が落下して指が潰れたという方が受診されました。
単純X線像で末節骨の粉砕骨折を認めました。


このような指尖部損傷では高率に爪脱臼と末節骨開放骨折を併発します。この方も例に漏れず両方とも認めましたが、爪に関しては末梢側も剥がれており、ほぼ指から剥離していました。


今回のように爪床から爪甲が完全に剥がれている症例であっても、爪床の保護と骨折部の安定性を保つために、爪甲は可能なかぎり温存する方が望ましいと思います。



受傷時正面    受傷時側面  

  











今回は上記のように末節骨が粉砕していて骨折部は非常に不安定な状態でした。爪甲も爪床から完全に剥離していたのですが、シーラー法および爪周囲の縫合を組み合わせて固定しました。





爪整復後正面  爪整復後側面












爪の脱臼を整復して周囲の軟部組織に縫合するだけで、このように末節骨骨折もいい感じに整復固定されました。爪甲が完全に剥がれていても、これだけキレイに整復することが可能です。


外科医師は爪周囲炎の治療の影響のためか、すぐに抜爪する傾向にあります。しかし指の機能温存や爪の美容面の観点から、整形外科医なら爪温存を心掛けるべきでしょう。




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末節骨骨折では爪脱臼併発に注意!

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今日の午前は外来でした。
2週間前にドアで小指を挟んだという患者さんが診療情報提供書持参で初診しました。


診療情報提供書には小指末節骨骨折とだけ記載されていましたが、なんとなく小指の外観に違和感があります。よくよく左右を比べると爪の大きさが違うのです。


患側の爪が健側の1.5倍程度まで大きくなっています。???と思ったのでじっくり観察すると、爪甲が脱臼していました。爪半月だと思っていた部分が実は脱臼した爪母でした。


そして、爪上皮だと思っていたのは、爪甲が食い込んでヒダ状になった小指背側の皮膚だったのです。既に受傷から2週間経過していたので、整復はせずに経過観察することにしました。


手指の末節骨骨折には、比較的高率に爪脱臼が併発していると思います。もちろん、完全に爪甲が爪床から剥がれているケースでは診断は容易です。


しかし、爪母部分だけ剥がれて爪の基部のみが脱臼したケースでは、患側しか見ていないと意外と脱臼していることが分かりにくいケースがあります。


爪脱臼を見落としても大きな機能障害は残さないですが、古い爪が剥がれ落ちる際に痛いので初診時にシーラー法で縫合するに越したことはありません。


手指の末節骨骨折を見かけたら、爪の外観に左右差が無いかを確認して、爪脱臼を見落とさないように注意する必要があると思いました。



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