整形外科医のブログ

投資の成功によって30歳代で経済的自由を達成しました。 医師起業家として年商10億円企業を目指して日々奮闘中

ジェネリック医薬品

先発医薬品か他剤、どちらを選ぶ?

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外来では薬物治療がメインですが、処方した薬剤の効果がイマイチであった場合、次にどのような選択をするかが問題となります。


昔は、先発医薬品オンリーだったので、悩むことは無かったです。しかし、現在はジェネリック医薬品が存在するので少々やっかいです。


外来処方は一般名処方が基本なので、患者さんが何を選択したのかを確認する必要があります。患者さんに訊いても分からない場合が多いので、お薬手帳の確認は必須です。


効果が無くてもその薬自体がダメという判断を下すのは早計です。ジェネリック医薬品は効果が無いケースが多いので、何を服用していたのかを確認することが重要です。


そして、最近ではジェネリック医薬品率が高いので、次の問題にぶちあたります。ジェネリック医薬品ではなく先発医薬品を指示するか否かです。


先発医薬品は高価なので、もし先発医薬品を指示して効果が無かった場合は、患者さんとの信頼関係にややヒビが入ってしまう危険性があります。


このため、先発医薬品を指示するのにも慎重を期す必要があるのです。感覚的には鎮痛剤系や腰部脊柱管狭窄症の薬剤は、先発医薬品とジェネリック医薬品の差が大きいです。


このため、これらの薬剤に関しては思い切って先発医薬品を指示することにしています。そして、幸いにも先発医薬品の服用で症状が改善することが多い印象です。






★★★  管理人 お勧めの医学書  ★★★


 
一般的で使用頻度の高い、鎮痛薬・睡眠剤・感冒薬・胃薬・止痢薬・去痰薬・便秘薬等の薬剤が、全13章にわたって系統立てて書かれています。それぞれの章の最初に、薬剤の分類図が記載されています。各系統間の薬剤の使い分けも平易な文章で書かれており実践的な書籍です。









姉妹本に『類似薬の使い分け』があります。こちらは全15章からなり、降圧剤、抗不整脈薬、狭心症治療薬、脂質異常症治療薬、糖尿病治療薬、消化性潰瘍治療薬、鎮咳薬、皮膚科疾患治療薬、抗菌薬などが1章ずつ割り当てられています。








どこで最高の医療を受けられる?

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先日、大学の講師の先生と話をしていた際、「ついに大学でも院内採用薬が、全てジェネリック医薬品に切り替わった」とおっしゃられていました。


ふ~ん、ジェネリック医薬品の勢いは止まらないなぁ と他人事な私でしたが、大学に入院して治療を受けるとすると100%ジェネリック医薬品を使われてしまうことに気付きました。


これはちょっと由々しき問題です。今はまだ私は健康なので大学病院のお世話になることは無いですが、高齢になって化学療法や手術を受けなければならなくなった時に困ります。


大学の院内採用薬が全てジェネリック医薬品に置き換わったということは、私には先発医薬品を使用して欲しい(!)というわがままを言っても、物理的に不可能となることを意味します。


まぁ、常識的に考えてそんなマニアックなリクエストをしたら嫌われること必至だし、そもそも同一薬効で複数の医薬品を採用しているはずがないので無駄な努力に過ぎません。


しかし、最高レベルの医療を提供してくれる(であろう)大学病院において、提供されるモノがジェネリック医薬品のみというのは何ともやるせない気持ちになります。


シェフ(=医師)の腕が良くても、素材(=医薬品)が悪ければ美味しい料理(=良好な治療成績)は望めないと思うのは私だけでしょうか?? せめて、選択枝ぐらいは残して欲しいものです。




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ジェネリック医薬品って誇大広告?

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最近では厚生労働省の方針に従わざるを得ない状況になってきたので、ほとんどの患者さんに対して一般名処方を行っています。


一般名処方すると調剤薬局で先発医薬品とジェネリック医薬品のどちらかを選択しますが、薬剤師からジェネリック医薬品を勧められるケースが多いと思います。


このため、こちらは先発医薬品を念頭に治療しているにも関わらず、充分な治療効果を得ることができない症例を多く経験することになりました。


当初は、ジェネリック医薬品は効果が一定ではないことを説明していましたが、全員に同じ話をするのもしんどくなったので、何も言わずに処方するようになりました。


処方した薬の効きがイマイチの場合にはお薬手帳を拝見しますが、やはりジェネリック医薬品を服用している方が多い印象です。最初の頃は「自業自得だな」と思っていました。


薬代をケチった患者さんが悪いと思っていたのです。しかし、良く考えると大々的にジェネリック医薬品は「安価なのに先発医薬品と同じ効果を得ることができる」と宣伝されています。


実臨床でのジェネリック医薬品と先発医薬品との差異など、一般の患者さんは知る由も無いことに気付きました。つまり、情報弱者の患者さんは被害者だったのです!


詳細はこちらに譲りますが、「ジェネリック医薬品は安価なのに先発医薬品と同じ効果を得ることができる」という戯言を信じる臨床医はあまり居ないと思います。


しかし、患者さんにはその情報が伝わらないのです。これって、一種の誇大広告ではないか?と思うのですが、厚生労働省の方針なので仕方ありません。


ジェネリック医薬品で効果の無かった患者さんに、敢えて先発医薬品を処方する医療行為は、効果が無かった場合には経済的負担まで発生するリスクを伴います。


したがって、余程のことが無い限りジェネリック医薬品から先発医薬品に変更するケースは無いですが、本当にこれで良いのか? と良心の呵責に苛まれることがあります。


私はジェネリック医薬品に反対なのではなく、「ジェネリック医薬品は安価だが、必ずしも先発医薬品と同じ効果を得るわけではない」という正しい情報を患者さんに提供して欲しいだけです。


正しい情報を提供されてジェネリック医薬品を選択するのは自業自得ですが、正しくない情報を提供されても、ジェネリック医薬品の可否を正確に判断することはできないからです。


このあたりは、厚生労働省にもう少し善処して欲しいと思います。ちなみに、私は絶対にジェネリック医薬品を服用しません(笑)。



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一般的で使用頻度の高い、鎮痛薬・睡眠剤・感冒薬・胃薬・止痢薬・去痰薬・便秘薬等の薬剤が、全13章にわたって系統立てて書かれています。それぞれの章の最初に、薬剤の分類図が記載されています。各系統間の薬剤の使い分けも平易な文章で書かれており実践的な書籍です。









姉妹本に『類似薬の使い分け』があります。こちらは全15章からなり、降圧剤、抗不整脈薬、狭心症治療薬、脂質異常症治療薬、糖尿病治療薬、消化性潰瘍治療薬、鎮咳薬、皮膚科疾患治療薬、抗菌薬などが1章ずつ割り当てられています。








効かないのはジェネリックだから?

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先日の外来で、アキレス腱周囲炎の患者さんを診察しました。
初回は他の医師にロキソニンを処方されたのですが、効果が無いとのことで再診されました。


診察すると確かにアキレス腱周囲炎のようです。外用剤も処方されていますが、効果は全く無いとのことでした。仕方無いのでトラムセットを処方しようと思いました。


その時に、ロキソニンは先発品を服用していたのか確認しなければならないことに気付きました。すると、やはりこの方はロキソニンのジェネリック医薬品を服用していたとのことでした。


私は、先発医薬品とジェネリック医薬品の間で効用に明らかに差があると感じています。特に消炎鎮痛剤はストレートに効果が発現するので先発医薬品との差異が顕著になります。


以前、ロキソニンのジェネリック医薬品で消化管潰瘍が多発したため、危機感からジェネリック医薬品について調べました。まず「特許が切れた」のは物質特許であり薬の主成分そのものです。


しかし物質特許以外にも「製法特許」や「製造特許」が存在するので、製法特許が切れていなかったら同じ添加物を加えることができません。


そして、添加物が変われば主成分の溶出速度や吸収速度が変化するため、薬の効用や副作用の併発の頻度が大きく異なるのです。


更にジェネリック医薬品の試験に「有効性の試験」は存在しても「安全性の試験」はありません。しかも有効性の試験といっても、統計学的に±20%の範囲であれば差がないと判断されます。


先発品と比べて20%だけ多く効果があったり、その逆に効果が少なかったりしても「有効性は同じである」と判断されます。つまり、ジェネリック医薬品は先発医薬品とは異なる薬なのです。


ジェネリック医薬品は、「特許が切れた薬」「安価なのに先発医薬品と同じ効果を得ることができる」と言われていますが、実際に治療を行う臨床医の感覚では 「建前だな」 と思います・・・。


このため、メンドウなのですが初診時には先発医薬品を選択するように説明しています。ジェネリック医薬品では本当に効果が無いのかが判断できないからです。


先発医薬品で効果が無いのなら次の手を考える必要がありますが、ジェネリック医薬品では先発医薬品を試してみます。そして、先発医薬品では効果がある症例が多いです・・・


あまり声を大にして言えないですが、「その薬が効かなかったのはジェネリック医薬品だったからではないのか?」 という視点を持つことも実際の臨床の現場には必要だと思います。



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 症状と患者背景にあわせた頻用薬の使い分け―経験とエビデンスに基づく適切な処方





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       類似薬の使い分け―症状に合った薬の選び方とその根拠がわかる



腰部脊柱管狭窄症では先発医薬品!

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新しく赴任された先輩医師と話をしていて、ひょんなことから腰部脊柱管狭窄症の話題になりました。腰部脊柱管狭窄症では薬物治療が第一選択になります。


腰部脊柱管狭窄症の薬物療法では効果と副作用発現頻度のバランスを考慮して、オパルモンやプロレナールなどのリマプロスト(プロスタグランジン製剤)を頻用しています。


御多分に漏れずリマプロストにもジェネリック医薬品があります。そして、リマプロストはロキソプロフェンと同じぐらい、その効用に先発医薬品とジェネリック医薬品の間で差がある印象です。


ジェネリック医薬品は、ジェネリックメーカーだけではなく情報番組などでもしばしば取り上げられており、国を挙げてジェネリック医薬品の利用を推進しています。


ジェネリック医薬品は、「特許が切れた薬」「安価なのに先発医薬品と同じ効果を得ることができる」と言われていますが、実際に治療を行う臨床医の感覚では本当かな? と思います・・・。


ロキソニンのジェネリック医薬品で消化管潰瘍が多発したため、危機感からジェネリック医薬品について調べました。まず「特許が切れた」のは物質特許であり、薬の主成分そのものです。


しかし物質特許以外にも「製法特許」や「製造特許」が存在するので、製法特許が切れていなかったら同じ添加物を加えることができません。


そして、添加物が変われば主成分の溶出速度や吸収速度が変化するため、薬の効用や副作用の併発の頻度が大きく異なるのです。


更にジェネリック医薬品の試験に「有効性の試験」は存在しても「安全性の試験」はありません。しかも有効性の試験といっても、統計学的に±20%の範囲であれば差がないと判断されます。


先発品と比べて20%だけ多く効果があったり、その逆に効果が少なかったりしても「有効性は同じである」と判断されます。つまり、ジェネリック医薬品は先発医薬品とは異なる薬なのです。


ロキソニンのジェネリック医薬品のように生命に関わる事象は発生しないですが、リマプロストのジェネリック医薬品はとにかく効果が無いケースが多いです。


私たちも患者さんに治ってもらわなければ困るので、腰部脊柱管狭窄症に関しては、オパルモンやプロレナールなどの先発医薬品の処方を心掛けています・・・。



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 症状と患者背景にあわせた頻用薬の使い分け―経験とエビデンスに基づく適切な処方





姉妹本に『類似薬の使い分け』があります。こちらは全15章からなり、降圧剤、抗不整脈薬、狭心症治療薬、脂質異常症治療薬、糖尿病治療薬、消化性潰瘍治療薬、鎮咳薬、皮膚科疾患治療薬、抗菌薬などが1章ずつ割り当てられています。


                       


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