外来では薬物治療がメインですが、処方した薬剤の効果がイマイチであった場合、次にどのような選択をするかが問題となります。
昔は、先発医薬品オンリーだったので、悩むことは無かったです。しかし、現在はジェネリック医薬品が存在するので少々やっかいです。
外来処方は一般名処方が基本なので、患者さんが何を選択したのかを確認する必要があります。患者さんに訊いても分からない場合が多いので、お薬手帳の確認は必須です。
効果が無くてもその薬自体がダメという判断を下すのは早計です。ジェネリック医薬品は効果が無いケースが多いので、何を服用していたのかを確認することが重要です。
そして、最近ではジェネリック医薬品率が高いので、次の問題にぶちあたります。ジェネリック医薬品ではなく先発医薬品を指示するか否かです。
先発医薬品は高価なので、もし先発医薬品を指示して効果が無かった場合は、患者さんとの信頼関係にややヒビが入ってしまう危険性があります。
このため、先発医薬品を指示するのにも慎重を期す必要があるのです。感覚的には鎮痛剤系や腰部脊柱管狭窄症の薬剤は、先発医薬品とジェネリック医薬品の差が大きいです。
このため、これらの薬剤に関しては思い切って先発医薬品を指示することにしています。そして、幸いにも先発医薬品の服用で症状が改善することが多い印象です。
一般的で使用頻度の高い、鎮痛薬・睡眠剤・感冒薬・胃薬・止痢薬・去痰薬・便秘薬等の薬剤が、全13章にわたって系統立てて書かれています。それぞれの章の最初に、薬剤の分類図が記載されています。各系統間の薬剤の使い分けも平易な文章で書かれており実践的な書籍です。
姉妹本に『類似薬の使い分け』があります。こちらは全15章からなり、降圧剤、抗不整脈薬、狭心症治療薬、脂質異常症治療薬、糖尿病治療薬、消化性潰瘍治療薬、鎮咳薬、皮膚科疾患治療薬、抗菌薬などが1章ずつ割り当てられています。