整形外科医のブログ

中堅の整形外科医が、日々の気付きを書き記します。投資の成功で働く必要が無くなりましたが、社会貢献のため医師を続けています。

スポーツ

選手のわがまま、どこまで許容?

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外来をしていると、学生のケガが多いです。その中でも一定の割合で困った患者さんが居ます。それは、スポーツに情熱をささげる親子です。


彼らは、野球・サッカー・バレーボール・空手・器械体操など、さまざまなスポーツをしています。共通点は、その時点の人生の全てをスポーツに賭けていることです。


優先順位が試合や大会で好成績を残すことなので、練習や試合を休むという発想がありません。とにかく「痛みを除去して」「早期復帰する」ことを第一に考えているのです。


価値観は人それぞれですが、将来的に重大な機能障害を残しても良いから、目先の大会で好成績を残すことを最優先させるメンタリティは、私の理解の範囲外です。


そんな患者さん親子が結構多いと感じているのは、私だけでしょうか? 昔は彼らのような存在を全否定していましたが、最近では表面的には妥協するようになってきました。


それは、人間の価値観はさまざまであることを理解するようになったからです。永続する機能障害を残すことになっても、心の底から目先の大会での好成績を望むなら従おうと・・・


もちろん、彼らが望む治療(?)を行った結果がどうなるのかを、きっちりと説明しなければなりません。暗い未来予想図を説明するのは億劫ですが、医師としては仕方ありません。


その未来予想図を理解した上でも目先の成績を望むのなら、最大限協力しようと思います。何と言っても、人間の価値観はそれぞれですから、万人向けの正解など存在しないのです。


最近でこそ良心の呵責はさほど感じなくなりましたが、かなり詳しいICの内容をカルテ記載しなければならないことが非常に面倒です。そろそろスポーツ選手用のひな型を作ろうかな。




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価値感の違いに愕然

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先日、外来をしていると中学生の男児が手指の骨折で受診されました。
前日に近くの整形外科医クリニックを受診して基節骨斜骨折でシーネ固定を受けていました。


昨日に近医を受診したのに、何故こちらを受診したのかを尋ねると、前医からシーネ固定期間が3週間と言われたが、もう少し固定期間が短くならないのかと思って受診されたそうです。


単純X線像では長い斜骨折で手指の短縮および回旋転位を認めました。う~ん、これは手術適応と言っても過言ではありません。


正直に、付き添いの親に病状となぜ手術が必要なのかを説明しました。しかし、訊かれることは「どちらの治療法の方が早く治りますか?」の一点張りです。


どうも、この方の中では2週間程度の固定期間を予想しているらしく、早く子供を野球に復帰させたい一心のようです。「早く治して復帰させて」と連呼して、ちょっと雲行きが怪しいです。


「1ヶ月野球に早く復帰するのと、その後の一生をまっすぐな指で生活していくことのどちらが大事すか?」と言っても、「復帰時期をできるだけ早く・・・」としかおっしゃりません。


もしかしたら、外固定期間の短縮を期待して他院を受診したら、逆に更に時間のかかる手術治療を勧められて混乱したということが本当のところかもしれません。


しかし、スポーツで競技レベルの中高生は、両親が治療に聞く耳を持たないケースが結構多い印象です。子供に対する愛情は理解できますが、考え方が偏っているのは問題だと思います。



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母趾の種子骨障害

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今日の午前は出張先での外来でした。
お盆明けのためか、すごい数の外来患者さんで大変でした。


2日前から誘因なく母趾基部の足底が痛いという60歳台の方が受診されました。圧痛部位は母趾外側の種子骨に一致します。単純X線像では二分種子骨をみとめたため、種子骨障害と診断しました。


種子骨障害は陸上や剣道などのスポーツ選手に多いです。考え方としては二分膝蓋骨と同様で、種子骨間の線維性結合に併発した炎症が痛みの原因といわれています。


ギプス固定などは必要ありませんが、局所安静だけではなかなか痛みが収まらないケースがあり、足底板を作製せざるえないこともあります。


私自身は経験無いですが、どうしても痛みが収まらない場合には種子骨切除が施行されることもあるようです。ただ、足底を皮切を加えることは歩行時の疼痛の原因となるため適応は慎重にするべきだと思います。





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シュートの際に発症した下前腸骨棘裂離骨折

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今日の午前は外来でした。年末年始明け最初のメインの外来だったので結構大変でした。
14歳中学生の男子が、サッカーでボールを蹴った瞬間から左股関節の痛みが続いているとのことで初診されました。


単純X線像では、
下前腸骨棘裂離骨折を認めました。大腿直筋の起始部が下前腸骨棘なので、ボールを蹴る際に大腿直筋の力に負けて起始部から裂離してしまったようです。似たような外傷に、縫工筋による上前腸骨棘裂離骨折があります。


診断は股関節正面像(もしくは骨盤正面像)で判断できますが、転位が少ない場合には骨盤斜位像が必要となります。ちなみに骨盤第一斜位は右側が上(管球側)で左側が下(カセッテ側)、骨盤第二斜位はそれぞれが反対になります。


治療は、骨癒合するまでの6週間程度はサッカーを休んで安静にしてもらうだけで問題なしです。決して珍しい外傷ではなく、私の場合では年に数名程度は外来で診る機会があります。


全く患者層が違いますが、高齢の関節リウマチ患者さんで骨脆弱性に起因した上前腸骨棘裂離骨折
(腸骨翼骨折)もたまに診る機会があります。受傷機転は転倒しそうになって踏ん張った際に、縫工筋に引っ張られて骨折を併発する方が多いように感じます。

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