先日、外来でソフトシーネを装着している患者さんを診察しました。前日の夜に、外科の当直医師によって処方されたようです。
さすがに整形外科医でソフトシーネを使用する人は居ないでしょうが、外科医はソフトシーネ使用率が高いと思います。
外科医にオルソグラスをきっちり巻くことまで要求するのは酷なので、ソフトシーネを使用することはある程度仕方ないと思います。
問題は、翌日診察した段階でのソフトシーネを装着している患者さんの処遇です。コストは前日に取っているので、新しいオルソグラスを装着してもコスト請求できません。
しかし、ソフトシーネではしっかり固定されていると言い難く、無償でオルソグラスを巻くか・・・ということになりかねません。
つい先日までは外科医師の当直用に、使いまわしたソフトシーネを置いていましたが、院内感染対策云々で撤去されてしまいました。確かに汚れるので仕方ないと思います。
何かうまい方法はないのか? を考えてみると、そのままソフトシーネを使用してしまう(!)という方法があることに気付きました。
お前、何言ってるの? と詰問されそうですが、いくらソフトシーネとはいえ、2週間程度はそれなりに用を足すと思います。
最初はソフトシーネでしのいで、2週間後にオルソグラスへ変更するのです。これならコストも取れるし、医療資源の有効利用なので、一石二鳥です。
よく考えたら、しっかりオルソグラスを装着していると、2週間ほどでボロボロになってしまうことが多いです。その際には新しく作成するので、結局同じことではないでしょうか。
ソフトシーネはグニャグニャ曲がるし、荷重すると針金部分が痛いので、微妙な固定器具ですが、整形外科医が毛嫌いするほどトンデモないシロモノではないと思います。