週刊ダイヤモンドの2016.12.17号に興味深い広告記事がありました。
医学部医療人への道 テクノロジーの進化が医者の働き方を変えてゆく です。


日本医療政策機構という民間シンクタンクの理事をされている宮田俊男先生への取材記事のようです。ちなみに、私は日本医療政策機構のことを全く知りません。


遠くない未来、ビックデータや人工知能(AI)の進化で、テクノロジーに任せられる領域が多くなり、人間でしかできない作業だけが残されます。


医療の世界では、診療履歴・遺伝子情報などがビックデータに蓄積され、究極の個別化医療へと進んでいきます。


記事の中で、宮田先生はこのようなテクノロジーの進化のために、これからは下記の3タイプの医師しか生き残れないだろうとおっしゃられています。

  1. 家族や地域にコミットするかかりつけ医
  2. 匠の技を持つ職人的な医師
  3. マネジメント能力をもつ医師


まず①ですが、普段から家族の健康状態や生活環境などをよく把握して、いざ病気になったときに適格な判断をしてゆく役割が期待されるとおっしゃられています。


しかし私が感じたのは、このようなジェネラルな立場の医師が真っ先にAIに置換されるのではないかという疑念です。


コミュニケーションの大事さが強調されていますが、果たしてコミュニケーション能力に長けた医師と幅広い病気を自動で診断するAIとでは、どちらに患者さんのニーズがあるでしょうか???


②に関しては、まさにその通りだと思います。特に外科系・循環器内科・消化器内科のスペシャリストの持つ匠の技を、AIに置換することは困難を極めると思います。確実に生き残るでしょう。


次に③ですが、これは医師でなくても問題ないような気がします。むしろ、プロ経営者が医療機関のトップに立って組織を運営する方が結果を出せるのではないでしょうか。


この際にポイントになるのが、どこまでトップの権限を強化できるかだと思います。この点さえクリアされれば経営者が医師である必要性は低いと思います。


ここまで、「生き残れる医師」に関してやや否定的な意見を述べてきましたが、宮田先生は2016年11月1日に地域密着医療のクリニックを開業されたようです。


「生き残れる医師①」を自ら体現しようとしています。つまり、宮田先生は自分の予想に基づいて行動をおこしました。決して軽々しい予想ではなく、自分の将来を賭けての予想なのです。







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