昨日の午前は、膝蓋骨骨折に対する骨折観血的手術でした。
骨質も良く、単純な横骨折で問題の無い症例でした。


最近、膝蓋骨骨折に対する鋼線締結法では
リングピンを愛用しています。
これはナガシマメディカルのもので、径2.0mm・長さは80mmまであります。


従来の鋼線締結法ではU字状に曲げたK-wire先端を確実に骨内に刺入するために、近位側のK-wire刺入部は膝蓋骨が見えるまで大腿四頭筋腱をスプリットして直視下に確認していました。


しかし、リングピンの場合にはsuture wireが脱転する心配は無いため、この作業がおろそかになりがちです。そしてこの作業をしっかりしないと、リングの位置が膝蓋骨から少し離れてしまいます。


これ自体は臨床的にはさほど大きな問題にならないですが、術後単純X線像での見栄えが悪いので、少しくやしい気持ちになってしまいます。


鋼線締結法を施行する際には、リングピンといえども骨刺入部をしっかり確認するべきですね。