整形外科医のブログ

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ナーブリッジ

断端神経腫にはナーブリッジも

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先日、神経再生誘導チューブであるナーブリッジ™ の説明会がありました。ナーブリッジは、外傷により断裂・欠損した末梢神経の再生を促進させる日本初の治療用医療機器です。



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ナーブリッジは、断裂・欠損した末梢神経の欠損部分へ挿入・固定することで、中枢側から再生・伸長する自己神経を、末梢側へ誘導する機能を持っています。


以前にもブログでご紹介しましたが、
手技自体は難しくなく、8-0 ナイロンでナーブリッジと神経を3~4ヶ所縫合するだけです。ナーブリッジの注意点は下記の3つです。


  1. 手関節より末梢の知覚神経に適応を絞る
  2. 運動神経には使用しない。
  3. 断端神経腫も良い適応


特に③の効果はかなり見込めるので、断端神経腫による疼痛で悩まされている患者さんに、ナーブリッジはお勧めだと思います。




★★ 管理人お勧めの医学書 ★★
 


広島大学名誉教授の津下先生による、手の外科における必須の医学書です。特に、「私の手の外科」は津下先生直筆のイラストが豊富で、非常に分かりやすく実践的な医学書です。


 







神経再生誘導チューブのナーブリッジ

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先日、陳旧性の正中神経損傷で激しい放散痛に悩まされている方に対する手術がありました。
手関節掌側での正中神経損傷で、術中所見では橈側のみ偽腫瘍を形成していました。


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偽腫瘍部分を切除して断端を新鮮化したところ、約20 mmの欠損が発生しました。この欠損部分を埋めるには腓腹神経の自家神経移植もしくは神経再生誘導チューブしかありません。


今回は神経再生誘導チューブであるナーブリッジ™を準備していました。ナーブリッジは、外傷により断裂・欠損した末梢神経の再生を促進させる日本で最初の治療用医療機器です。


ナーブリッジは、断裂・欠損した末梢神経の欠損部分へ挿入・固定することで、中枢側から再生・伸長する自己神経を、末梢側へ誘導する機能を持っています。


ナーブリッジは、ポリグリコール酸やコラーゲンなどの生体内での分解性に優れた材料で構成されているので、約3ヵ月で体内へ吸収され消失します。


コラーゲンをチューブ内腔に充填することで、末梢神経の再生・伸長に必要とされる神経外部の血管をチューブ内へ誘導しやすい構造となっています。


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全長は約55mmで、太さは0.5mm~4.0mmです。今回は3.0mmを選択しました。手技自体は難しくなく、8-0 ナイロンでナーブリッジと神経を3~4ヶ所縫合するだけです。


治験では82.8%の症例で知覚が改善したそうですが、成績が良かったのは指神経で、正中神経・尺骨神経・橈骨神経などの運動神経の含まれるメジャー神経の成績は散々だったようです。


今回は正中神経の知覚神経のみの部分損傷だったのでナーブリッジの適応と考えました。ゆめゆめ、運動神経の含まれる部分にはナーブリッジを使用するべきではないでしょう。



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広島大学名誉教授の津下先生による、手の外科における必須の医学書です。
特に、「私の手の外科」は津下先生直筆のイラストが豊富で、非常に分かりやすく
実践的な医学書です。




                                                   

                                        
            
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