整形外科医のブログ

中堅の整形外科医が、日々の気付きを書き記します。投資の成功で働く必要が無くなりましたが、社会貢献のため医師を続けています。

プレガバリン

急性の手根管症候群?正中神経炎?

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今日の午前は外来でした。6日前に赤ちゃんを抱っこして入浴していたところ、突然左手の激烈な痛みとしびれを発症した若い女性のフォローアップをしました。


この方の初診は今週の月曜日で、初診時には激烈な左母指から環指の痛みとしびれを訴えていました。待合室で気分が悪くなって倒れたほどの痛みだったようです。


手関節の腫脹も軽度認めましたが、発赤はありませんでした。正中神経領域の発汗もあり、決してオーバーに言っているのではなく、本当に気分が悪くなるほど痛かったことが分かります。


神経伝導速度ではdistal latencyの遅延を認めませんでしたが、手関節MRIでは手根管内の滑膜炎を疑う所見を認めました。正中神経もリング状になっており、腫脹しているようです。



CTS 2



一種の手根管症候群であることは間違い無さそうですが、ここまで急激に発症するタイプは経験がありません。血液生化学検査で炎症反応の上昇は無く、化膿性屈筋腱炎ではなさそうです。


症状が激烈だったので緊急手術の要否を検討しましたが、循環障害は無さそうだったので外固定と消炎鎮痛剤およびプレガバリン(リリカ®)処方で経過観察することにしました。


幸い2日ほどで症状が軽快したようで、本日時点で症状はほぼ消失していました。結局、原因が良く分からなかったのですが、何らかの原因で正中神経炎を発症していたのかもしれません。



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広島大学名誉教授の津下先生による、手の外科における必須の医学書です。
特に、「私の手の外科」は津下先生直筆のイラストが豊富で、非常に分かりやすく
実践的な医学書です。




                                                   

                                        
            
手の外科の実際                       私の手の外科―手術アトラス








久しぶりにお会いすると肥えていました・・・。リリカの副作用か?

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今日の午前は出張先での外来でした。THA術後フォローの患者さんが定期健診で受診されましたが、この方には帯状疱疹後神経痛に対してリリカを投与しています。


3ヶ月ぶりにお会いしたところ、ふっくらとされていました。「?」と思ってお伺いすると、何と3ヶ月で5Kgも太ったとのことです!これは噂に聞くリリカのSEのひとつである体重増加なのでしょうか?


ふっくらされているのはお腹周りが中心で、四肢末梢の浮腫は認めませんでした。特に、食欲が亢進しているワケでもないそうです。そこそこの年齢の方で、3ヶ月に5Kgも体重増加することはあまり無いように思います。


ただ、自分の経験上、体重を減らすことは難しいですが、油断をすると簡単に体重は増えてしまいます(笑)。だから、もし自分の立場であればリリカのSEとは言い切れないなと思ってしまうので、判断が難しいところです。


しかし、このまま見過ごすワケにはいかないので、とりあえずリリカの処方を一旦中止しました。次回は体重の推移を観察するため、2ヵ月後に再診の予約しました。


これで体重が元に戻っていればリリカのSEの可能性が高いということになります。リリカを処方する場合には、やはり体重増加の有無もヒアリングする必要があるなと感じました。





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 一般的で使用頻度の高い、鎮痛薬・睡眠剤・感冒薬・胃薬・止痢薬・去痰薬・便秘薬等の薬剤が、全13章にわたって系統立てて書かれています。それぞれの章の最初に、薬剤の分類図が記載されています。各系統間の薬剤の使い分けも平易な文章で書かれており実践的な書籍です。


                      

 症状と患者背景にあわせた頻用薬の使い分け―経験とエビデンスに基づく適切な処方





姉妹本に『類似薬の使い分け』があります。こちらは全15章からなり、降圧剤、抗不整脈薬、狭心症治療薬、脂質異常症治療薬、糖尿病治療薬、消化性潰瘍治療薬、鎮咳薬、皮膚科疾患治療薬、抗菌薬などが1章ずつ割り当てられています。


                       


       類似薬の使い分け―症状に合った薬の選び方とその根拠がわかる



繊維筋痛症 (Fibromyalgia)

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繊維筋痛症(Fibromyalgia; FM)は有名ですが、実際に診断した経験がありません。
最近、何名かの方で診断に苦慮する患者さんを診察する機会があり勉強しました。


脊椎関節炎(多発性付着部炎)や乾癬性関節炎との関連も指摘されています。
一応、1990年のACRで下記のごとくの診断基準があります。


・ 広範囲の痛みが3ヶ月以上続いている
・ 全身の18箇所の圧痛点のうち、11箇所以上で圧痛がある


診断基準自体が、かなりアバウトですね・・・。
下記にFMについて解説をしているサイトのリンクをはっておきます。


      繊維筋痛症友の会
      篠ノ井総合病院 リウマチ膠原病センター 浦野先生のHP


いろいろな疾患が含まれている可能性が高いですが、大阪大学の橋本准教授によると30%程度の方に精神科や心療内科の受診歴があるようです。精神疾患合併の可能性にも注意する必要がありそうです。


従来の治療は①NSAID ②SSRI ③SNRI ④抗うつ剤 ⑤ノイロトロピン 等でした。
①⑤以外は、整形外科医 / リウマチ医としては処方しづらいです。


今年の6月からプレガバリン(商品名:リリカ)もFMに伴う疼痛にも適応が拡大されました。
整形外科医 / リウマチ医にとっても朗報ですね。

リリカ

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今日は午後から金沢大学整形外科の村上英樹先生の講演を聴きにいきました。
若いですが、非常に話がおもしろく、優秀な先生であると感じました。


本日の話題はプレガバリン(リリカ®)でした。
添付文書上は150mg分2で開始とありますが、これでもまだ用量が多いとのことです。


お勧めの投与方法は下記とのことでした。
① 成人は75mg分1夕後で開始
② 高齢者は25mg分1夕後で開始


確かにこれだと激しいSEに遭遇する可能性が小さくなり、至適量の調整がしやすいですね!


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