先日の出産希望の関節リウマチ患者さんの話のつづきです。
” 出産 ” というと女性を思い浮かべますが、男性にも関係有ることが盲点だと思います。
MTXガイドラインでは妊娠希望の場合、少なくとも3ヵ月前にはMTXを中止する必要があると記載されていますが、これは男性にも当てはまるのです。
”妊娠”というと私達は女性にばかり目が行きがちで、MTX服用中の男性が妊娠に関わることをついつい失念しがちです。この場合、皆が不幸になるので忘れずに注意喚起したいものです。
しかし、男性患者と妊娠・出産について会話する場面はあまり無いと思います。また最近では40歳台前半でも不妊治療を行っている例もあるため、年齢だけで線引きできません。
そこで確実にMTX服用中の妊娠・出産は危険であることを周知するため、私は日本リウマチ学会が作成している患者さん向けのMTXパンフレットを導入時に配布するようにしています。
そして、妊娠・出産には男性も注意する必要があることを説明した上で、カルテにも患者さんに説明した上でMTXのパンフレットを手渡ししたことを記載しておきます。
このような手続を踏むことで、万が一にもMTX服用中に男性患者さんが奥さんを妊娠させてしまった時でも、当方に累が及ばないように予防線を張っておくとよいと思います。
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