昨日の午前は人工膝関節全置換術(TKA)でした。
使用機種は、ライト・メディカル(WRIGHT MEDICAL)のEVOLUTIONでした。
今回は比較的若年者で可動域が良好なのでCRを選択しています。私が採用しているCR・PS・CSの選択方法の考え方は、こちらを参照していただければ幸いです。
CRで問題になることは、本当にPCLは温存されているのか?という点だと思います。ACLは直視下に容易に判別できますが、PCLは滑膜や後方関節包と混在しており分かりづらいからです。
私の場合、大腿骨と脛骨の骨切終了時に助手に下肢を引っ張ってもらいます。後方関節包に接して太い索状物を触知すれば、それはPCLであり温存されている証拠だと判断しています。
油断していると、PCLは脛骨骨切の際に後方骨皮質から剥がれてしまうことがあります。しかし、大腿骨の4面カットを施行する前の段階ならPSにコンバートすることが可能です。
大腿骨と脛骨の骨切終了時に、下肢を牽引しながら指先でPCLおよび膝窩筋腱のレリーフを触知する習慣を身に着けておいて損はないでしょう。
尚、EVOLUTIONには2014.5.28現在でフィン付きの脛骨トライアルがありません。本番での一発勝負になるので、脛骨の展開が充分かを確認するべきです。メーカーの改善が期待されます。
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初学者がTKAの治療体系を俯瞰するにあたり、最もお勧めの書籍です
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