ケアネットで興味深い記事がありました。
パウダー付き手袋、半数超で添付文書改訂-厚労省が取り扱い状況を公表 です。




厚生労働省は23日までに、肉芽腫や術後癒着の形成リスクを高める恐れが指摘されているパウダー付きの医療用手袋に関する取り扱い状況を公表した。昨年12月に添付文書(使用上の注意)の改訂を求めていたが、報告期限の今年3月末までに半数超の製品で添付文書を改訂していたという。


 パウダー付きの医療用手袋をめぐっては、米国食品医薬品局(FDA)が、手袋のパウダーがリスク要因になり得るとして流通の差し止めを発表したことを受け、厚労省が昨年12月、添付文書の改訂に加え、2年以内にパウダーのない手袋に供給を切り替えるよう関連団体などに通知していた。


 厚労省によると、パウダー付きの医療用手袋85製品のうち、44製品で添付文書を改訂。改訂作業中の製品も6製品あった。残る35製品については、すでに製造販売していなかったり、今後製造販売を行う予定がなかったりしたため、改訂していない。厚労省はパウダーのない手袋への切り替えを進めるため、引き続き製造販売業者に周知や指導を行う方針。 





以前から、パウダー付きの医療用手袋の問題点は指摘されていました。手袋で使用されているパウダーは、天然ゴムラテックスと合成ゴムラテックスに分類されます。


天然か否かに関わらず、ラテックスを使用すること自体に問題があるそうです。FDAによると、その問題点は下記の2点です。


  1. ラテックスに対するアレルギー反応
  2. 気道炎症や腹膜癒着


①は、着脱時に手袋のパウダーが浮遊しやすく、これを吸い込んでしまうことでアレルギー反応を誘発する危険性があります。


②は、術中に手袋由来のパウダーに暴露されることで、腹膜癒着や気道の肉芽腫形成が促進される可能性が指摘されています。


いずれも頻度としては高くないですが、危険性を否定できないため今回の勧告となったようです。実は私が働いている医療機関でもラテックスフリーを推進しています。


唯一の問題点は手袋を履きにくいことですが、こればかりは仕方ないですね。ちなみに術中に使用する輪ゴムもラテックスフリーです。


ラテックスフリーの輪ゴムはなかなか手に入らないですが、ネットで検索するとヒットしたので、大人買いしてもらいました。何事も予防が大事ですね。





★★ 『 整形外科の歩き方 』でお宝アルバイト獲得のための基本講座を公開中です! ★★