整形外科医のブログ

中堅の整形外科医が、日々の気付きを書き記します。投資の成功で働く必要が無くなりましたが、社会貢献のため医師を続けています。

レビュー

レビュー: NCB Plating System

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先日、Hoffa骨折でZIMMERのNCB Plating Systemを使用しました。
なかなか使い勝手の良い内固定材料だったのでレビューしてみたいと思います。


1 - コピー



まず、一番の特徴はポリアクシャル(多軸方向)なスクリューでの角度安定性です。下図のようなロッキングナットを用いることでスクリューを様々な角度に挿入することが可能となっています。



2 - コピー




そして、このロッキング機構のおかげで、コーティカルスクリューやキャンセラススクリューを用いて骨片間に圧迫をかけることが可能です。


従来のテクニックで骨片間に圧迫をかけた後にロッキングナットでロックすることで、骨片間の圧迫力と角度安定性という2つの要素を同時に満たす手技を施行することが可能となります。


一方、このプレートの欠点は、競合他社の製品と比べてプレートの厚みがあることです。カタログ上は0.1mm程度の差らしいですが、見た目はかなりbulkyな印象です。


総合的にみて、このプレートでないとダメ! という優位性は無いですが、関節面が粉砕している症例では、ポリアクシャルかつ骨片間に圧迫力を加えることができる点は有利だと思います。



       ★★★  管理人 お勧めの医学書  ★★★

整形外科医なら誰もが所有している骨折治療のバイブルです。豊富な図や画像が提示されており、骨折手術におけるAOの考え方や基本原則を学べます。



                                             

                                  
AO法骨折治療




書評: 頻用薬の使い分け

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今日は書評です。


医師として仕事をするに際して、薬を処方することを避けることは不可能です。しかし自分の身を振り返ってみると、鎮痛薬・睡眠剤・感冒薬・胃薬等の一般薬についてきっちりと体系立てて学んだ記憶がありません。


なんとなく泥縄式に業務をこなしているのでそれなりに断片的な知識はあるのですが、個々の知識がバラバラの状態のままでした。そんなときに、大学からパートに来てくれている前期専攻医の先生に『頻用薬の使い分け』を紹介してもらいました。


                      

 症状と患者背景にあわせた頻用薬の使い分け―経験とエビデンスに基づく適切な処方



一般的で使用頻度の高い、鎮痛薬・睡眠剤・感冒薬・胃薬・止痢薬・去痰薬・便秘薬等の薬剤が、全13章にわたって系統立てて書かれています。それぞれの章の最初に、薬剤の分類図が記載されています。各系統間の薬剤の使い分けも平易な文章で書かれており、非常に実践的な書籍だと思います。


この手の知識は一度理解すると次回からは応用が利くので、少なくとも整形外科領域でよく処方する薬剤については系統図を理解した上で、使い分けを覚えていくとよいでしょう。頻用薬の知識の整理には、お勧めできる書籍だと思います。


また、姉妹本に『類似薬の使い分け』があります。こちらは全15章からなり、降圧剤、抗不整脈薬、狭心症治療薬、脂質異常症治療薬、糖尿病治療薬、消化性潰瘍治療薬、鎮咳薬、皮膚科疾患治療薬、抗菌薬などが1章ずつ割り当てられています。




                   


    類似薬の使い分け―症状に合った薬の選び方とその根拠がわかる



一般整形外科医の立場からは『頻用薬の使い分け』の方が有用性が高そうですが、それなりにジェネラルに対応する能力が必要なら、『類似薬の使い分け』もお勧めできる書籍です。


書評: 研修医当直御法度

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今日は書評です。


医師として救急の初期対応ができることは必須のスキルです。しかし、救急医療は非常に広範囲の疾患を取り扱います。本格的な救急医療を学べる施設で数年研修すれば、ある程度の初期対応が可能となりますが、全員がそのような機会に恵まれるわけではありません。


また、若い医師は当直業務に携わる機会が多いですが、夜間は上級医が不在なので独力で専門外の疾患にも初期対応する必要があります。救急医療の診断・治療体系を俯瞰するために、『 研修医当直御法度 』は、最もお勧めの書籍です。




                     


                  
研修医当直御法度 第5版



大学からパートに来てくれている前期専攻医の先生に推薦してもらった本です。サイズがコンパクトで読み安く、目次が代表的な46の症状別の構成になっています。救急患者が搬送される前に、診断から治療・ピットフォールまでサッと予習できる程度の分量にまとまっています。


さすがに広く浅くの編集ですが、救急や当直の現場ではむしろ調度良いボリュームだと思います。辞書的に使用するというよりは、急患対応前の虎の巻的に利用するのが良いようです。
1996年の初版以来、若手医師のベストセラーになっているのも頷けます。



書評: 超音波で分かる運動器疾患

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整形外科領域において、超音波検査の重要性は高まる一方です。もともと肩関節や小児領域ではメジャーな存在でしたが、関節リウマチにおいて超音波検査の重要性が認識されたため、整形外科医にとって超音波検査の技術は必須となった感があります。


しかし、器機の進歩や技術の向上が早く、忙しい整形外科医が超音波検査の習得に取り組み始めるのは少しハードルが高いと思います。できるだけ最短で超音波検査を習得するためには、良質な教科書は必須です。『 超音波で分かる運動器疾患 』 は、そんな整形外科医のニーズにぴったりの書籍です。



                    



           
超音波でわかる運動器疾患−診断のテクニック



アトラス的な書籍が多いなかで、実際に臨床で使うときの異常所見や注意点等がていねいに記載されています。また、日常診療で必要な解剖の知識もコラムにまとめられており、超音波所見と対比して読めるので非常に有用です。


『 
手にとるようにわかる関節リウマチの超音波検査 』 と甲乙つけがたいですが、関節リウマチ以外の整形外科領域でも超音波検査を使用したいと考える方には、『 超音波でわかる運動器疾患 』 に軍配が上りそうです。


もちろん、関節リウマチで超音波検査を使用したい方は、『 
リウマチ診療のための関節エコー撮像法ガイドライン 』  もしくは、『 手にとるようにわかる関節リウマチの超音波検査 』 も購入する方が良いと思います。


書評: 整形外科研修ノート

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今日は書評です。


整形外科は非常に広範囲の疾患を取り扱います。海外では、関節外科・脊椎脊髄外科・リウマチ科・手の外科等の3~4の科に分割されている国もあるほどです。このような状況なので、初学者が整形外科を一通りマスターすることは、少しハードルが高くなってきています。


初学者が、整形外科の治療体系を俯瞰するために、『 整形外科研修ノート 』は、最もお勧めの書籍です。




 
                 
整形外科研修ノート (研修ノートシリーズ)




大学からパートに来てくれている前期専攻医の先生が読んでいた本です。サイズがコンパクトで読み安いわりには、骨折や各パーツの疾患の説明から英文紹介状の書き方まで、整形外科のほぼ全領域を網羅しています。


さすがに広く浅くの編集ですが、知識のストックの少ない専攻医が読むにはむしろ調度良いボリュームだと思います。辞書的に使用するというよりは、困ったときの虎の巻的に利用するのが良いようです。実際にその専攻医は外来で困ったときにサッと取り出して一読するそうです。


私が研修医の頃にはこのような手ごろな書籍が無かったので、今の専攻医が少しうらやましいですね。



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