整形外科医のブログ

中堅の整形外科医が、日々の気付きを書き記します。投資の成功で働く必要が無くなりましたが、社会貢献のため医師を続けています。

交通事故

ややこしい交通事故患者さんの対応

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今日の午前は外来でした。
少し怪しげな雰囲気の交通事故患者さんが再診されました。


1週間前の初診の際には、母指基部の打撲という診断でした。しかし、それから数日してから全身が痛くなってきた?とのことで再診されたのです。


この際だから、事故前から痛かったところを損害保険会社負担で治療しようとしているのか?と疑わざるを得ない雰囲気だったのですが、もちろん確たる証拠があるわけではありません。


このような確信犯的な雰囲気の方の場合、杓子定規に「これは交通事故とは関係無いので自分の健康保険を利用してくださいね」と言うとトラブルになるのは火を見るより明らかです。


以前にも記事にしましたが、検査をして交通事故との因果関係に乏しいという診断をつけることは損害保険会社としてもさほど問題無い行為だそうです。


したがって、トラブル回避と患者さんの満足度(?)のためにも、単純X線像等を施行して交通事故による骨折等は無さそうということを伝えてあげることが重要だと思いました。



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酒気帯び運転でも医業停止処分!

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何気なく目を通していた日整会広報室ニュースで見かけた記事です。
「飲酒運転は法律違反!!医業停止!!、整形外科学会除名、専門医資格喪失」


年に数回、厚生労働省医道審議会医道分科会から、医師の行政処分が発表されます。これを受けて日本整形外科学会は会員の除名処分の手続を行うそうです。


近年の傾向として飲酒での交通事故のみならず、酒気帯び運転だけでも医業停止処分が科されます。文面からは自動的に除名処分になるようなニュアンスだったので日整会に確認してみました。


医道審議会から行政処分された医師の情報が日整会に送られます。ただ、自動的に除名処分にするわけではなく、医道審議会の情報を元に5月の日整会の社員総会で除名処分にするかを協議・決定するそうです。


いずれにせよ、酒気帯び運転だけでも医業停止処分・日整会除名・専門医資格喪失というありがたくない3点セットを食らう可能性が高いということになります。


飲酒での交通事故で上記処分が下されることは広く理解されていると思います。しかし酒気帯び運転だけでもかくも厳しい処分に該当することは、充分に留意しておく必要があると思いました。



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交通事故でもヒアルロン酸製剤OK?

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今日の午前は外来でした。交通事故で受傷した脛骨膠原骨折に対して関節内骨折観血的手術を行った患者さんが来院されました。


この方は膝関節内側の痛みを訴えるので、抜釘時に関節鏡も施行しています。術中所見では膝関節内側に軟骨欠損をみとめ、典型的な変形性膝関節症の所見でした。


変形性膝関節症に至った原因は定かではありません。しかしご本人がおっしゃられるには、膝関節痛は事故後に発症したとのことでした。


抜釘時に鏡視下滑膜切除も施行していますが、痛みは変わらないとのことでした。こうなってくると損害保険での治療が難しくなってきます。保険を全く考慮しないと関節腔内注射の施行となります。


しかし、一般的なヒアルロン酸製剤の関節腔内注射の適応は加齢による変形性膝関節症であり、交通事故絡みでは損害保険会社が認めないと思っていました。


外来でその旨を説明したところ、患者さんが損害保険会社に確認しました。するとヒアルロン酸製剤の関節腔内注射も事故による外傷性膝関節症として治療費の支払いを認めるとのことでした。


本当かなと思って当方も損害保険会社に確認したところ、治療費の支払いを認めるという回答でした。今まで交通事故でヒアルロン酸製剤はご法度だと思っていましたが、その固定観念が破られてしまいました。


整形外科医にとっては、患者さんと損害保険会社の争いに巻き込まれる序章になりそうなので、あまりいい話ではありません。しかし、交通事故の被害者にとっては朗報なのでしょうか???




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頚椎症を発症した交通事故患者の対応

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今日の午前は出張先での外来でした。
2週連続の連休明けの外来だったので、殺人的に混みあっている外来でした・・・。


連休があると交通事故も増えます。2週間前に受傷された方が、3日前から後頚部から右肩にかけての痛みを主訴に再診されました。診察の結果、加齢による頚椎症性神経根症でした。


原因が加齢なので、基本的には損害保険会社は支払いを拒否します。発症の時期が微妙なのが紛らわしい原因なのですが、本日に関しては交通事故扱いで処理することにしました。


その処理の仕方は、”外傷性頚部症候群疑い”で精査した結果、原因は頚椎の加齢による変化であったという論法です。これなら損害保険会社としても反論できないと思いますし、考え方としても筋が通っていると思います。


患者さんの立場からも被害者という意識があるため、診断の段階で健康保険扱いにするとかなり不満が残ってしまいます。そこで折衷案として、”外傷性頚部症候群疑い”で精査するのです。


注意点は”外傷性頚部症候群疑い”の病名は即日”中止”にしておくことです。そして患者さんに本日は診断の段階なので損害保険会社の費用だが、症状の原因は加齢なので今後の治療は自分の健康保険を使用することになると説明しておきます。


このような配慮を行うことで、要らぬトラブルを未然に防ぐことが可能になります。整形外科医にとって、交通事故や労災事故はできれば関わりたくない案件ですが完全に回避することは不可能です。


したがって、未然にトラブルの種をひとつひとつ潰しておくことが、お互いが不幸にならないための重要なポイントかなと思っています。




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ややこしい交通事故患者さんとのトラブルを回避するには?

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昨日の午前は出張先での外来でした。新患患者さんがものすごく多かったのですが、そのうち数人が前医を半ば追い出されるようにしてやって来たややこしい交通事故関連の方でした。


このような方にはある共通点があります。まず、異常に交通事故に遭う回数が多い点です。カルテをみると数年で5回ほど交通事故に遭っていました。”運の悪い人”では済まされない空気を感じます・・・。


次に、診療情報提供書が無い点です。これが無いと前医でどのような治療を受けていたのかさっぱり分かりません。しかもいきなり後遺症診断書を希望されたりすると、ワケが分からない状態になります。


このような方々に外来で対応するには、まず相手が何を希望して初診されたのかを見極める必要があります。接骨院に延々とタダで通院することを目的に来る人も居ますし、後遺症診断の等級アップを目論んで来る人もいます。


ごく稀にセカンドオピニオン目的で受診される方も居るので、このような方には真摯に診断・治療を行う必要があるでしょう。いずれにせよ、何が目的なのかを見極めることがトラブル回避には有効だと感じています。




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