ケトプロフェン含有シップの問題点に光線過敏症があります。頻度はさほど多く無いものの、症状が激烈なので、かなり気を遣います。
ケトプロフェンはなかなか皮膚から除去されません。少なくとも1ヵ月は、直射日光はもちろんのこと、ガラスや薄手の衣類越しにも紫外線を当てないようにする必要があります。
一度、光線過敏症を併発すると、貼るのを止めても日光に当たると何度も再発してしまいます。 しかも貼付部位だけではなく、顔面を含めた全身に発症することもあります。
このため、私の中では「若年女性にモーラステープは禁忌」という思考回路になっています。外来では極力処方しませんが、モーラステープ・ファンが多いことも事実です。
このような「ファン」には光線過敏症を併発する可能性を十分に説明して処方することにしています。しかし、事件が発生してしまいました。
おばあさんに処方したモーラステープを、なんと同居の女子高生が勝手に使用した結果、光線過敏症を発症したのです。自業自得ですが、どこの家庭でもありそうです。。。
この場合、おばあさんがモーラステープによる光線過敏症のSEを完全に理解していたとしても、勝手に借用する子供に対してはどうしようもありません。
ほぼ対策が無いことが現状ですが、あえて言うならば、やはりモーラステープなどのケトプロフェン含有シップは極力処方しないことが吉ではないでしょうか。
一般的で使用頻度の高い、鎮痛薬・睡眠剤・感冒薬・胃薬・止痢薬・去痰薬・便秘薬等の薬剤が、全13章にわたって系統立てて書かれています。それぞれの章の最初に、薬剤の分類図が記載されています。各系統間の薬剤の使い分けも平易な文章で書かれており実践的な書籍です。
姉妹本に『類似薬の使い分け』があります。こちらは全15章からなり、降圧剤、抗不整脈薬、狭心症治療薬、脂質異常症治療薬、糖尿病治療薬、消化性潰瘍治療薬、鎮咳薬、皮膚科疾患治療薬、抗菌薬などが1章ずつ割り当てられています。