先日の外来で、左下肢痛としびれが半年ほど続いている方が初診されました。
年齢が40歳ということもあり、SLRは陰性です。


しかし、身体所見からは腰椎椎間板ヘルニアを強く疑います。そこでMRIを施行しようとして問診をとったところ、刺青があることが判明しました。


腰部には無かったのですが、肩に10cmほどの”刺青”がありました・・・。ご本人にメリットとデメリットを説明したところ、MRIは見合わせることになりました。


今回は青色系統の刺青だったので、臨床上は刺青による皮膚熱傷の可能性は低いと考えていたのですが、ご本人が怖がったので私も無理強いするわけにはいきません。


一般的に朱色系は、熱傷や変色の危険性があり勧められません。一方、最近のアートメイクやタトゥーには、金属成分がほとんど入っていないのでMRIには影響が無いケースが多いそうです。


有害事象が発生するのは確率論なので、基本的にはMRIを施行するメリット・デメリットを勘案した上で、施行する場合には御本人の同意を得るというのが現実的な対応だと思います。






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