2017年7月に日本皮膚科学会から、創傷・褥瘡・熱傷ガイドライン第2版が公表されました。このガイドラインは、無料ダウンロードできます。


  1.  創傷・褥瘡・熱傷ガイドライン 創傷一般
  2.  創傷・褥瘡・熱傷ガイドライン 褥瘡
  3.  創傷・褥瘡・熱傷ガイドライン 糖尿病性潰瘍・壊疽
  4.  創傷・褥瘡・熱傷ガイドライン 膠原病・血管炎にともなう皮膚潰瘍
  5.  創傷・褥瘡・熱傷ガイドライン 下腿潰瘍・下肢静脈瘤
  6.  創傷・褥瘡・熱傷ガイドライン 熱傷


今回のガイドラインは「創傷一般」「褥瘡」「糖尿病性潰瘍・壊疽」「膠原病・血管炎にともなう皮膚潰瘍」「下腿潰瘍・下肢静脈瘤」「熱傷」の6つで構成されています。


私たちの日常診療で最もお世話になるのは創傷一般ガイドラインです。このガイドラインの中で、私が目についた点は下記のごとくです。

  • 動脈性血流障害の創傷では、創部を乾燥させるDry gangrene化を図るケースがある
  • 過剰な肉芽を収縮させる目的で副腎皮質ステロイド外用薬を短期間使用することもある
  • 褥瘡では、洗浄剤で創周囲皮膚を洗浄した方が治癒期間を短縮できる
  • 糖尿病や末梢動脈疾患に伴う下腿潰瘍では足浴よりシャワー浴の方が患肢の予後が良い
  • 広く抗菌作用を有して耐性菌の発生が稀な銀含有ドレッシング材(ハイドロサイト等)が有用


嬉しい点は、商品名を併記している表があることです。巻末ではなく途中に記載されていることが残念ですが、いずれにせよ創傷処置の道しるべになるガイドラインだと思います。







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