先日、アルバイト先で外来をしていると検査技師さんがやってきました。
膝関節偽痛風疑いの患者さんでオーダーした関節液の検鏡検査についての相談とのことです。
相談は、ピロリン酸カルシウムの有無を調べる関節液の検鏡検査は保険適応ではないため、患者さんの自己負担もしくは病院負担になるけどよろしいでしょうか? という内容でした。
ええっ!? ピロリン酸カルシウムの有無を調べる検査は保険適応ではないの? と驚きましたが、調べてみると確かに収録されていないようです。
今まで何の疑問も無くオーダーしていましたが、どうやら病院が負担していたようです。病院負担もおかしな話なので、患者さんに説明した上で了承いただいた方のみ施行することにしました。
そして、私のホームグランドの病院でも確認したところ、やはり病院が負担しているとのことでした。灯台下暗しとはこのことです。知らなかったのは私だけかもしれませんが・・・
検査費用は1000円とのことなので、その費用と診断価値を検討してみました。私の勤めている施設では外注になるので、検査結果が出るのは翌日以降になります。
化膿性関節炎か否かの判断は血液生化学検査・局所所見・ご本人の重篤感などである程度判断は可能です。私の場合、ピロリン酸カルシウムの有無はステロイド関注施行の免罪符です。
このように考えると患者さんや病院に負担してもらってまで行う価値があるのか微妙に思えてきました。しかし、検査費用は1000円なので、これで診断の精度が上がるのならアリとも思えます。
1000円のピロリン酸カルシウムの検査の適否は意外にも難しい問題かもしれません。他の先生方はどのように考えているのか興味のあるところです。
★★★ 管理人 お勧めの医学書 ★★★
初学者が関節リウマチの治療体系を俯瞰するにあたり、最もお勧めの書籍です
関節リウマチ治療実践バイブル
化膿性膝関節炎
アクセスカウンター
- 今日:
- 昨日:
- 累計:
管理人によるケアネット連載コラム
管理人による m3.com 連載コラム
管理人による幻冬舎ゴールドオンライン連載
人気記事
管理人も参加しているオンラインサロン
勤務医のための資産形成マニュアル
カテゴリ別アーカイブ
QRコード
お気に入りリンク集
記事検索
免責事項
免責事項に関して明示することで、当ブログの利用者は以下の事項に同意した上で利用しているものと考えます。 ここに書かれる意見には管理者のバイアスがかかっています。
利用者が当ブログに掲載されている情報を利用した際に生じた損害等について、当ブログの管理者は一切の責任を負いません。 また、当ブログの情報は、あくまでも目安としてご利用いただくものであり、医療行為は自己責任で行ってください。 また、当ブログは医療関係者を対象にしています。それ以外の方が、当ブログの情報から自己判断することは極めて危険な行為です。 必ず医療機関を受診して専門医の診察を受けてください。
当ブログの内容は、予告なしに内容を変更する場合があります。