整形外科医のブログ

中堅の整形外科医が、日々の気付きを書き記します。投資の成功で働く必要が無くなりましたが、社会貢献のため医師を続けています。

外来

自ら実験台になりターニケット体験

このエントリーをはてなブックマークに追加


私は、できるだけ患者さんに苦痛を与えないことをモットーにしています。そんなの当たり前じゃないか! と怒られそうですね(笑)。


整形外科の手の外科領域の小手術には、腱鞘切開術や手根管開放術があります。私は、両手術とも局所麻酔+ターニケット無しで施行する場合が多いです。


しかし、手根管開放術で横靭帯の遠位端をしっかり切離できているかを確認する際に、ターニケット無しでは難しいことが時々あります。


このようなケースでは、あっさりターニケットを使用してサクッと終わった方が患者さんに与える苦痛は少ないのではないのか? と思うようになりました。


しかし、局所麻酔の手術でターニケットをすると結構苦痛を与えてしまいそうです。そこで、実際に自分で上肢のターニケットを巻いてみました。


結論的には10分ぐらいは余裕です。ターニケットを巻いている部分が少々痛いですが、心配していた虚血によるターニケットペインは10分ぐらいでは大丈夫でした。


これなら手根管開放術もあっさりターニケットを巻いた方が良さそうです。患者さんにもよりますが、安全・確実な手術のためには局所麻酔+ターニケットもアリだと思いました。


ただし、下肢のターニケットは話が別です。下肢はターニケット直後から文字通り「足の置き場がない」痛みと気持ち悪さに苛まれます。


下肢では局所麻酔下でターニケットを巻く機会はあまりないですが、上肢とは別モノと考えた方が良いと思います。






★★★  管理人 お勧めの医学書  ★★★

 
初学者が整形外科の外来や救急業務を遂行するにあたり、最もお勧めの書籍です


    



PE疑い=造影CT+ヘパリン静注!

このエントリーをはてなブックマークに追加


先日、入院中の患者さんの状態が急変したことがありました。下肢の術後患者さんでリハビリテーション中に突然意識が消失したようです。


このような状況では、整形外科医であれば深部静脈血栓による急性肺血栓塞栓症(PE)を疑うと思います。では、次の一手はどうすればよいのか?



急性肺血栓塞栓症を疑うときには、こちらでまとめたようにやるべきことは2つです。

  • 造影 CT施行
  • 直ちにヘパリン 3,000 ~ 5,000 単位(または80 単位/体重1kg)を単回静脈内投与


この患者さんの主治医は上司の先生でしたが、報告を受けてすぐに上記指示を出していました。さすがです。


私はブログを書く際にまとめたので、このあたりの知識をよく知っているのですが、普通はなかなかとっさに出てこないと思います。


いずれにせよ、急性肺血栓塞栓症を疑い=造影 CT+ヘパリン3,000 ~ 5,000 単位 と覚えておきましょう。







★★★  管理人 お勧めの医学書  ★★★

 
初学者が整形外科の外来や救急業務を遂行するにあたり、最もお勧めの書籍です


    



COPD患者は胸部CTルーチン化を!

このエントリーをはてなブックマークに追加


入院時のルーチン検査として、ほとんどの施設で胸部X線像を施行すると思います。これに関して特に異議はないのですが、胸部CTはどうでしょうか?


私は バカなので 整形外科医なので、胸部X線像の読影に自信がありません。はっきりと肺野に浸潤影があるケースを除くと、肺炎の診断さえ下せないと思います。


そのような場末の整形外科医にとって、胸部CTは「救いの神」です。胸部CTさえあれば、肺炎の診断も難無く可能です。


しかし、COPDなどでもともと肺野がボロボロの症例では、術前からある所見なのか術後に新たに発症した所見なのかを迷うことがあります。


このような場合に「術前の胸部CT」があると、発症前との比較が可能なので、ずいぶん助かります。内科医師に診察依頼するまでもなく、自分で肺炎の診断ができるのです。


私は既往歴としてCOPDがあると、入院時のルーチン検査として胸部CTも依頼します。入院時チェックの意味合いもありますが、後々のベンチマークとして施行するのです。


もちろん、何事も無く退院してくれるのが最善ですが、超高齢者に関してはなかなかそういうわけにもきません。


入院時胸部CTというその患者さんにとっての「正常所見」を確認しておくことは、術後合併症への早期対応という観点からも、有用な選択枝ではないかと思います。





★★★  管理人 お勧めの医学書  ★★★

 
初学者が整形外科の外来や救急業務を遂行するにあたり、最もお勧めの書籍です


    



電子タバコの益害を考える

このエントリーをはてなブックマークに追加


骨折治療を行う上で、喫煙習慣はやっかいなモノのひとつです。ヘビースモーカーは本当に骨癒合しない・・・ 


先日、やや骨癒合が不良な骨折治療中の患者さんから、電子タバコ(Electronic Cigarette; EC)はどうなんでしょう? という質問がありました。


私は喫煙者ではないのでECを全く知りませんでした。そこでECについて少し調べてみました。まず、ECの目的は下記2点です。

  1.  ニコチンとタールの人体への暴露量を減らす
  2.  喫煙を放棄させる


①に関しては、従来の燃焼タバコと比べて人体への悪影響は明らかに減っています。タバコの害悪は主にニコチンとタールに起因しますが、ECにより両者とも暴露量を減らせます。


ニコチンへの暴露量を劇的に減らすことが可能なので、(表面的には)骨癒合への悪影響は従来の燃焼タバコよりも少なそうですね。


しかし、ECで使用するe液中の添加物と香味料には有毒なものが含まれており、これについての検討は十分とは言えません。


ニコチンやタールの暴露量低減には明らかな効果がありますが、これをもってECは安全とは言い切れない問題があるのです。


②に関しては、ECはニコチン置換療法の一環を担う方法として、タバコ喫煙を放棄させる器具として期待されています。しかし、12%程度しか効果を期待できないそうです。


一方、未成年者の安易なEC使用が本格的なタバコ喫煙を誘発する可能性が指摘されており、この問題は今後検討していく必要があります。


最近のトピックスとしては、英国では2015年から全喫煙者に従来の燃焼タバコを止めてECを始めるキャンペーンを開始したことが挙げられます。


この決定には賛否両論がありますが、禁煙の成否は喫煙者の精神力次第という多数の研究結果から、ECで喫煙者の健康被害を最小限に食い止めようとする興味深い試みです。


結果が出るのはずいぶん先のことになりそうですが、禁煙は無理だから、せめてECで健康被害を最小限に食い止めようという考え方が正しいのか否かの結果が俟たれます。







★★★  管理人 お勧めの医学書  ★★★

 
初学者が整形外科の外来や救急業務を遂行するにあたり、最もお勧めの書籍です


    



術中使用した尖刃の有効利用法

このエントリーをはてなブックマークに追加


先日、術後に興味深い風景を拝見しました。
整形外科の四肢手術ではストッキネットを使用します。


術後は直剪でバサバサ切ることが多いですが、結構分厚くてストレスフルです。靴下のように脱がすことも可能ですが、包帯がまくれたり、イソジンが付着してしまいます。


重大な問題ではないことと、術直後にしかストレスを感じないので長年放置していました。しかし先日の手術で、ストッキネットを使用済みの尖刃で切っている風景を見ました。


体表側から天井に向かってサクサクと切ることにより、ストレスなくストッキネットを除去できました。う~ん、これはウマい工夫です。


術中に使用済みの尖刃なので、特に新たな費用発生はないです。問題点は少し危ないことですが、これも気を付けていれば大丈夫です。


ちなみに尖刃で切るのはストッキネット根元のクルクル丸まっている部位のみでOKです。ここさえ切れれば、後は直剪で切る方が安全で楽だからです。





★★★  管理人 お勧めの医学書  ★★★

 
初学者が整形外科の外来や救急業務を遂行するにあたり、最もお勧めの書籍です


    



アクセスカウンター
  • 今日:
  • 昨日:
  • 累計:

管理人の著書

161228 【書影】医師の経済的自由
管理人によるケアネット連載コラム
log_carenet

医師のためのお金の話

管理人による m3.com 連載コラム
管理人も参加しているオンラインサロン
勤務医のための資産形成マニュアル
築古木造戸建投資マニュアル

医師のための築古木造戸建投資マニュアル 1
医師のための 金融資産形成術
医師のための金融資産形成術

タダで自宅を手に入よう!

医師のための収益マイホーム購入マニュアル


配送無料! 医学書 購入サイト
プロフィール

自由気ままな整形外科医


・医学博士
・日本整形外科学会専門医
・日本リウマチ学会専門医
・不動産投資家
・超長期金融資産投資家
・ビジネスオーナー
・宅地建物取引主任士

QRコード
QRコード
記事検索
メッセージ
免責事項
免責事項に関して明示することで、当ブログの利用者は以下の事項に同意した上で利用しているものと考えます。 ここに書かれる意見には管理者のバイアスがかかっています。 利用者が当ブログに掲載されている情報を利用した際に生じた損害等について、当ブログの管理者は一切の責任を負いません。 また、当ブログの情報は、あくまでも目安としてご利用いただくものであり、医療行為は自己責任で行ってください。 また、当ブログは医療関係者を対象にしています。それ以外の方が、当ブログの情報から自己判断することは極めて危険な行為です。 必ず医療機関を受診して専門医の診察を受けてください。 当ブログの内容は、予告なしに内容を変更する場合があります。