先日、久しぶりに局所静脈内麻酔で手術を施行しました。最近、上肢の手術は局所麻酔か全身麻酔で施行するので、局所静脈内麻酔は久しぶりでした。
最初の頃は、局所麻酔用の1% キシロカイン(10ml)を使用していました。しかし、最近では静注用の2% キシロカイン(5ml) 1A+生食 15ml の合計 20ml にして使用しています。
これだけでは少し効きがですが、局所静脈内麻酔後 5分も待てば、ある程度麻酔が効いてくることが多いです。皮膚切開部のみ局所麻酔を追加するのも良いと思います。
周知のようにキシロカインの極量は8ml / kgです。体重50kgの患者さんでは極量 400mgです。2% キシロカイン(5ml)に 5000mg × 2%= 100mgのキシロカインが含まれています。
体重50kgの方に対して、最初から2% キシロカイン(5ml) 2A+生食 30ml の合計 40ml を使用すると極量の半分に達します。
これでは少し気持ち悪いので、1A+皮切部の局所麻酔で対応しています。尚、ターニケット開放の 2~3分前から①酸素投与 ②補液スピードアップ をルーチンで行っています。
また、ターニケットも100 mmHgずつ1分毎に下げて行くことにしています。少しオーバーかもしれないですが、キシロカイン中毒を併発するよりはマシかなと思っています。