先日、人工骨頭置換術の当日手術を施行しました。大腿骨転子部骨折では当日手術を行うことがありますが、大腿骨頚部骨折の人工骨頭置換術では初めての試みです。
なぜ人工骨頭置換術で当日手術を施行したかと言うと、翌週の手術枠は予定手術でいっぱいで、どこにも入れることができないことが理由です。
そうであれば、当日の最後に入れる方がまだマシかな...。幸い、その日はTHAが2件あるだけでした。
しかし、手術に入りながら、術前検査を行い、インプラントまで発注するのは予想以上にシビアでした。特にインプラントの手配で苦労することになりました。
普段使用している機種が近くに無かったので、遠方から取り寄せる必要があるとのことでした。そのため、他の機種をあたっていると時間がどんどん過ぎていきます。
今日は無理かなと思っていると、何度か使用したことのある機種が確保できるという連絡が届きました。この段階で当日手術を施行することが決定しました。
ただ、手技書やテンプレートが手元に無かったので、届きしだい外来担当医にテンプレート・サイズ決定を依頼する等で少し苦労しました。
何とか当日手術を敢行しましたが、もう少し余裕が欲しいので忙しい時には止めた方がいいかなという感想でした。おそらく患者さんのためにはなったのでしょうが...
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