私は、整形外科医の常勤が3名しか居ない小さな病院に勤務しています。
病院の規模が小さいので小回りが利くため、非常に効率的に業務を進めることが可能です。
しかし、そんな戦闘能力の高い病院においても、他科からの診察依頼で訪床が必要な患者さんに関しては少々苦戦しています。何故苦戦するのかを少し考えてみました。
① 訪床して診察→検査依頼→結果が出たら再度訪床して診察するので時間のロスが大きい
② 看護師さんの業務サポートを得られない場合がある
③ 画像や検査結果をリアルタイムで見れないので、診察結果で疑問点があっても解消できない
特に③は致命的であることに気付きました。昨日も胸部痛の患者さんの診察を訪床して行いましたが、手元にCTや胸部X線像が無いので患者さんの身体と画像の比較ができないのです。
これでは明らかに診断能力が落ちてしまいます。この問題を解決するためには、画像や検査結果を閲覧できるスペースで診察するか、画像をベットサイドに持参するしかないです。
しかし、病院のシステムが電子化している場合、モバイル端末で画像の見ることがをできなければベットサイドで画像の閲覧は不可能なので、ほとんどの病院では実現が難しいと思います。
これらの問題点を解消するために、私は可能なかぎり外来で診察することにしています。やはり外来診察時間中に診察すると、最小限の労力で最大限の診断能力を発揮できます。
看護師さんや病棟看護助手さんサイドから見ると、いちいち外来に患者さんを連れて行かなければならないので、面倒かもしれません。
しかし、各職種の時間あたりの価値を考えると、医師に最高のパフォーマンスを発揮させることが、患者さんの利益や病院経営的観点からもベストチョイスだと思います。
このようなことを考えて、私は可能なかぎりベットサイドへの往診は行わずに、外来診察時間中に適宜病棟から外来まで来てもらうスタイルを堅持しています。
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