今日の午前は外来でした。雨なので患者さんが少なくて楽な外来でした。
2ヵ月前に膝関節の後十字靭帯性裂離骨折を受傷された患者さんが来院されました。
この方は70歳台だったので、手術は施行せずにPCL軟性装具を常用していただき保存的に治療を行いました。本日の単純X線像で、脛骨後顆裂離骨片の骨癒合を確認できました。
しかし、裂離骨片が約10mm程度中枢側に転位した状態で骨癒合しているので、健側の膝関節と比べると後方への不安定性が若干残存していました。
PCLの靭帯部分での損傷に比べて、裂離骨折は骨癒合してしまえば予後が良いと思っていました。しかし転位した状態で骨癒合するのであれば、機能的予後は大差無いかもしれません・・・。
よく考えてみれば、転位した距離 : PCLの全長=1:5 程度にはなりそうです。これだけ転位した距離の全長に対する比率が高いと、PCLが機能不全になることも納得できます。
やはり、若年者で転位が大きな後十字靭帯性裂離骨折は、基本的には手術をお勧めした方が膝関節の機能的予後は良好なのかなと思いました。
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