関節リウマチに対する関節エコーの撮像法 その1 の続きです。
まず、Bモードで、各関節の下記の点について観察します。
① 関節液貯留の有無
② 関節腔肥厚の有無
③ 腱鞘滑液貯留の有無
④ 骨びらんの有無
各関節を縦断面、横断面にて観察します。
次にPDで、関節腔内血流シグナルを検出します。
シグナルの強さによりGrade 分類しますが、まだ統一された基準はありません。
関節エコー撮像法ガイドラインで推奨されているSzkudlarek M, et al.らの提案したGrade分類を使用しています。具体的には下記のごとくで無シグナルを含めてGrade 0 ~3 の4 段階の分類です。
Grade 0 シグナルなし
Grade 1 点状のシグナルのみ
Grade 2 シグナルが融合するが、シグナルの範囲が肥厚滑膜の半分以下
Grade 3 シグナルが融合し、シグナルの範囲が肥厚滑膜の半分以上
関節リウマチに対する関節エコーの撮像法 その3 に続きます。
撮像法
今日の午前は外来でした。
関節リウマチの患者さんには4-6ヵ月に一度程度ですが、
エコーで疾患活動性の評価を行っています。
私が、関節エコーの勉強を始めたのは2010年の夏ごろでした。
当時は周囲に関節エコーを施行できる医師が少なかったので、
わざわざ名古屋までセミナーを受講しに行きました。
最近では、かなり関節エコーの手技が広がってきており、
専門医であれば施行可能な人が多いと思います。
身近なリウマチ専門医に教えてもらえるのでうらやましいですね。
整形外科医であれば解剖を熟知しているので、
プローベの当て方だけマスターすれば、すぐに臨床で使えます。
ただ、最初だけは指導してもらった方がスムーズだと思います。
私が外来で施行している関節エコーの手順は下記です。
・ プローベは7.5MHz
・ 使用モードはBモード法およびパワードプラ(PD)法
・ 主に観察するのは
①手関節
②示指MP関節
③示指PIP関節
④その他の腫脹・圧痛のある関節
・ 画像表示方法は日整会推奨に準拠
⇒ 縦断像: 被検者の遠位側が画面の右になるようにする
横断像: 被検者の右肢内側・左肢外側が画面の右になるようにする
(つまり、断面を医師側から見るのと同じです)
その2 に続きます。
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