2017.1.21の週刊ダイヤモンドで興味深い特集がありました。
天才・奇才のつくり方 です。
なかなか、キャッチ―な表題の特集記事ですが、内容は良かったです。特に、スポーツ選手・音楽家・プロ棋士・画家などの普段お目にかかれない希少業種の記事が新鮮でした。
私たち医師も世間的には希少業種に分類されるのかもしれませんが、実際の数を考えると、スポーツ選手・音楽家・プロ棋士・画家の希少さの比ではありません。
私の身の周りでも、教育といえば中学入試や医学部・東大受験の話題しか聞きません。真剣にプロのスポーツ選手や音楽家を目指しているお子さんは、かなり珍しいです。
なんとなく私は、飛び抜けた才能が無ければプロのスポーツ選手や音楽家にはなれないので、自分の子供にこれらの職業を勧めることはありえないと思っていました。
発想の原点が「才能」だったのです。しかし、今回の特集記事を拝読すると、どうやら飛び抜けた才能に加えて、家庭の富裕度も重要であることを知って驚きました。
例えば、プロになるために必要とされる費用は下記のごとくです。私立中高一貫 → 国公立医学部・東京大学コースの800~1000万円と比べてもかなり高額なことが分かります。
- 400万円 サッカー選手
- 100万円 野球選手
- 1500万円 テニス選手
- 2000万円 ゴルファー
- 1500万円 ピアニスト
- 1200万円 バイオリニスト
- 500万円 プロ棋士
- 2000万円 バレリーナ
- 160万円 画家
サッカーや野球などのメジャースポーツでは比較的費用が安価ですが、これはプロを目指す子供の数が多いことが要因でしょう。ただし、野球の100万円は過少な気がします。
いずれも、飛び抜けた才能が必要であることは言うまでもありません。しかし、プロになるためにはそれだけでは不足で、家庭環境も上記の費用負担に耐えることが求められます。
これは、なかなか厳しい現実だと思います。なんとなく、貧しい家庭に育った子供が、一発逆転を狙ってプロスポーツ選手を目指すイメージがありました。しかし、現実はさにあらずです。
プロスポーツ選手ではないですが、近所にピアニストを目指すお子さんが居ます。アジア3位の入賞歴のある子供ですが、毎日3時間のレッスンを受けており、家庭もかなり裕福です。
0.2%)を比較すると、医学部や東京大学に合格する確率の方が少し高いです。
更に教育費も、医学部や東京大学合格の方が安い・・・。夢や希望を考慮しない前提で、純粋にそろばん勘定だけで考えると、プロのスポーツ選手や音楽家のコスパの悪さは特筆されます。
一見すると、プロのスポーツ選手や音楽家は、成功の度合いが青天井に見えます。しかし、これはごく一握りの人の話であり、医師や東京大学合格者の中にも青天井な人は存在します。
このように考えると、ある程度の適性(上位10%ほど?)があるのなら、親としてはプロのスポーツ選手や音楽家ではなく、医学部や東京大学合格を勧める方が理に適っているようです。
我ながら、全く夢の無い話で恐縮です(苦笑)
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