先日、人工関節全置換術後の術後抗生剤投与が査定されてしまいました。私は、CEZ 1g×3回×2日間をルーチン的に投与していますが、1日3回は多いと指摘されました。


術後2日間という投与日数が多過ぎるという指摘であれば、反論しにくいので飲まざる得ないです。しかし投与回数への指摘だったので再審査請求することにしました。


再審査請求の文面は下記の如くとしました。


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セフェム系などのβラクタム系抗菌薬は、最小発育阻止濃度(MIC)を超える薬物濃度時間依存性の抗菌薬です(Time above MICタイプ)。したがって、βラクタム系抗菌薬は、MICを超える血中薬物濃度を維持する必要があります。


セフマゾンの半減期は約2.5時間なので、正常腎機能の方において1日2回投与ではMICを超える血中薬物濃度を維持できません。したがって、感染に対して脆弱な人工関節置換術後に対する周術期のセフマゾン投与では、1日3回投与が妥当な投与回数だと判断いたしました。

 

βラクタム系抗菌薬はTime above MICなので、分割投与が原則(1日2回投与よりも3回もしくは4回投与が理想的)です。薬物動態・薬力学に基づいたセフマゾン投与回数の妥当性につき、再度御検討いただけますよう何卒お願い申し上げます。


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CEZの3回/日投与が否定されるのは心外ですが、投与日数に関しては1日(もしくは24時間以内)でもよいかもしれません。これについては私の中で、今後の検討課題です。