整形外科医のブログ

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期間

ワクチン接種と手術までの待機期間

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インフルエンザのシーズンが到来しました。
全国の医療機関でインフルエンザワクチンの予防接種が始まっています。


先日にTHAを施行した患者さんが、手術日の10日前に近医でインフルエンザの予防接種を受けていました。麻酔科の術前訪問の際に、このインフルエンザ予防接種が問題になりました。


ワクチン接種してからしばらくの間は手術や麻酔を控えることが一般的だそうです。恥ずかしながら、私は今までそのようなことを考えたことがありませんでした。


手術や麻酔を控える期間は施設によってまちまちなのですが、インフルエンザワクチンなどの不活化ワクチンでは概ね1~2週間が多いそうです。


そこで、アステラス製薬が発行している2016年版のインフルエンザワクチンQ&Aを通読してみました。ざっくり目を通しましたが、手術や麻酔に関してはほとんど記載がありませんでした。


唯一関連する箇所はP8の最後の7行だけでした。以下にその部位の要旨を抜粋します。
  • 全身麻酔による免疫系の影響は小さく一過性である(48時間~4日)
  • 麻酔前にワクチン接種を禁忌とする根拠はない
  • ワクチンの副反応と術後合併症の区別をするため、術前は不活化ワクチンで2日~1週間前、生ワクチンで14日~21日前までに接種して、術後は1週間あけることが望ましい


なるほど、あまり神経質になることはなさそうです。人工関節や脊椎手術などの予定手術に関しては、あらかじめ患者さんに説明しておいた方がいいかなぐらいの感覚ですね。




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価値感の違いに愕然

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先日、外来をしていると中学生の男児が手指の骨折で受診されました。
前日に近くの整形外科医クリニックを受診して基節骨斜骨折でシーネ固定を受けていました。


昨日に近医を受診したのに、何故こちらを受診したのかを尋ねると、前医からシーネ固定期間が3週間と言われたが、もう少し固定期間が短くならないのかと思って受診されたそうです。


単純X線像では長い斜骨折で手指の短縮および回旋転位を認めました。う~ん、これは手術適応と言っても過言ではありません。


正直に、付き添いの親に病状となぜ手術が必要なのかを説明しました。しかし、訊かれることは「どちらの治療法の方が早く治りますか?」の一点張りです。


どうも、この方の中では2週間程度の固定期間を予想しているらしく、早く子供を野球に復帰させたい一心のようです。「早く治して復帰させて」と連呼して、ちょっと雲行きが怪しいです。


「1ヶ月野球に早く復帰するのと、その後の一生をまっすぐな指で生活していくことのどちらが大事すか?」と言っても、「復帰時期をできるだけ早く・・・」としかおっしゃりません。


もしかしたら、外固定期間の短縮を期待して他院を受診したら、逆に更に時間のかかる手術治療を勧められて混乱したということが本当のところかもしれません。


しかし、スポーツで競技レベルの中高生は、両親が治療に聞く耳を持たないケースが結構多い印象です。子供に対する愛情は理解できますが、考え方が偏っているのは問題だと思います。



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化膿性関節炎の経口抗生剤選択

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先日、臨時手術を施行した化膿性膝関節炎の患者さんですが、術後1週間の時点でWBC/CRPとも完全に陰性化しました。非常に良好な経過だと思います。


結局、培養ではMSSAが検出されました。教科書的にはCRP、WBC、ESRが正常化するまで2週間程度は第一世代もしくは第二世代セフェムなどの抗生剤の経静脈投与行います。


その後の経口抗生剤の投与期間に関しては諸説ありますが、第一世代セフェムもしくはペニシリンを感染鎮静化後も3ヵ月程度服用させるという報告が有力だと思います。


ここで問題になるのが、第一世代セフェムの経口抗生剤を採用していない医療機関が多いことではないでしょうか。少なくとも私が勤務経験のある医療機関の多くは採用していませんでした。


フロモックスやメイアクトのような第三世代セフェム以降の経口抗生剤を3ヵ月もの長期に渡って投与することは耐性菌の問題から避けるべきだと思います。


しかし、セフェム系の経口抗生剤はフロモックスやメイアクトしか採用が無いので困ってしまいました。ペニシリン系はどうかと言うと、今回検出されたMSSAの薬剤感受性はPIPCでRでした。


仕方無いので耐性菌を惹起しにくいテトラサイクリン系抗生剤のミノマイシン投与にしました。ミノマイシンは関節リウマチでDMARDsとして使用しているので長期投与も違和感がありません。


このまま感染が再燃しないことを祈りたいと思います。




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