関節リウマチの患者さんの治療をしていると、肺炎等の併発が心配になります。ある程度避けることができない合併症なのですが、併発するとその後の治療に大きな悪影響を及ぼします。
例えば生物学的製剤投与中の方に肺炎を併発した場合、主治医である私達だけでなく患者さん自身が怖がってしまい、生物学的製剤の再開を躊躇してしまうのです。
ある一定の確率で肺炎などの感染症を併発することは仕方が無いことですが、内科系リウマチ医に肺炎対策を御伺いする機会があったのでご紹介します。
関節リウマチの方は、いわゆる「リウマチ肺」の初期病変として、気管支拡張症様の変化を併発することが多いそうです。このため正常者と比べて肺炎や気管支炎を併発しやすくなります。
この先生は、関節リウマチでMTXや生物学的製剤を投与している患者さんにオゼックスを屯用として10錠ていどお守りとして処方しているそうです。オゼックスはキノロン系の抗菌薬です。
患者さんに、上気道炎の症状が発生したら1~2日の間はオゼックスを毎食後に服用するよう説明します。そして、2日経っても症状が軽快しなければ、内科を受診してもらいます。
このようにオゼックスを予防投与することで、重篤な肺炎に移行する前に予防線を張っておきます。患者さんのオゼックス過剰服用が危惧されますが、意外と皆さん自制している印象です。
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初学者が関節リウマチの治療体系を俯瞰するにあたり、最もお勧めの書籍です
関節リウマチ治療実践バイブル
気管支拡張症
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