整形外科医のブログ

中堅の整形外科医が、日々の気付きを書き記します。投資の成功で働く必要が無くなりましたが、社会貢献のため医師を続けています。

治療的テーピング

ばね指に対するテーピング

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先日の外来で、中指ばね指の患者さんが再診されました。この方には、以前にステロイド含有の腱鞘内注射を施行しています。


腱鞘内注射で、腱鞘炎はかなり軽快しましたが、弾発だけが少し残存しています。痛みは無いそうですが、カクカク引っかかって気持ち悪いとのことでした。


ところで・・・と、その患者さんに相談を受けました。テーピングをすると弾発症状がましになるそうですが、テーピングをしてもよろしいでしょうか? という質問でした。


どのようなテーピングなのか確認すると、単純にPIP関節とMP関節の間の基節骨部をクルクルと巻くだけのものでした。アンカーなどは一切使用していません。


この程度の簡便なテーピングにも関わらず、確かに弾発現象が少し緩和されている印象です。う~ん、こんなテーピングで、そこそこ効果があるとは・・・


ばね指に対するテーピングは何種類かありますが、フィギュアエイト風に巻いたり、アンカーを使用したりと簡便とは言い難いモノが多いです。


一方、今回の患者さんが自己流で編み出したテーピングは、簡便で誰でもできそうです。確かにこの患者さんには効果がありますが、他の患者さんに効果があるかは未知数です。


今度、腱鞘内注射後に弾発現象のみ残存した症例には、今回のテーピングを試してみようと思います。





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猫背矯正ベルトで鎖骨骨折の治療?!

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先日、外来中に患者さんから興味深いことを言われました。
この方は、鎖骨骨幹部骨折に対してクラビクルバンドで保存治療中です。


受傷後4週ほど経過していますが、仮骨形成がイマイチです。もう少しクラビクルバンド装着が必要だと説明したところ、クラビクルバンド装着は夜間がツライとのことでした。


折り返し部分が当たって痛いそうです。受傷後4週間なので、夜間だけ除去してもいいですよと説明したところ、思わぬ返答がありました。代わりに猫背矯正用ベルトを装着して眠りますと。。。


「猫背矯正ベルト」は初めて聞く言葉です。医局に戻って調べてみると、結構さまざまなタイプのものが発売されているようです。そして、クラビクルバンドよりも低負荷のものが多そうです。






さすがにクラビクルバンドほどの矯正力はなさそうですが、受傷後4週経過している患者さんには十分な気がします。特に夜間であれば、全く問題なさそうです。


積極的に勧めようとは思いませんが、オプションとしては知っておいて損は無い知識かなと思いました。それにしても患者さんもおもしろいことを考えるものですね。




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治療靴の抱き合わせ商法

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先日から外来で足底腱膜炎の治療をしている方がいますが、なかなか治療効果を得ることができません。私は、足底腱膜炎の治療を下記のようなアルゴリズムで治療を行っています。


1. 消炎鎮痛剤および外用剤投与
2. テーピング指導
3. ステロイドのトリガーポイント注射
4. 足底板作成


やはり、③のトリガーポイント注射が最も効果が高いですが、痛いので嫌がる患者さんが多いです。この場合、足底板作成となりますが、高価であるため私はこちらの工夫を実践しています。


このように、少し気を使う(?)足底腱膜炎の治療ですが、どうしても痛い治療が嫌という患者さだったので、やむを得ずガーゼを使った足底板を試してみましょうという提案をしました。


しかし、意外なことに既に足底板を装着している(!)とのことでした。どこで作ったのかをお伺いすると、以前に「靴屋さん」で作ったとのことでした。


なんでも、靴屋さんで足底痛の相談をすると足底板の作成を勧められたそうです。価格は2万円弱で、当然医療保険は利きません。しかも何故か治療用靴(?)とのセット販売とのことです・・・


拝見したところ、どこが「治療用靴」なのか理解できませんでしたが、合計金額をぴったり医療機関で足底板を作成するのとほぼ同額に設定しているようでした。


傍からみると靴屋さんによる「抱き合わせ商法」なのですが、問題点はこの足底板が全然効果が無い点です。高い商品にも関わらず効果が全く無いようでは話になりません。


靴屋さんにとっては販売促進活動の一環なのでしょうが、話を信じた患者さんからすればタマッたものではありません。医療業界の周辺には人の弱みにつけこむ怪しげな人が多いようです。



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足底腱膜炎のテーピング

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整形外科を受診する外来患者さんの足部疾患のひとつに足底腱膜炎があります。
基本的には加齢性の変化なのでストレッチと局所安静が治療になります。


しかし、消炎鎮痛剤を服用しても劇的な効果はあまり見込めません。また、下肢なので日常生活で歩行せざるを得ず、安静を保つといっても限度があります。


ステロイドのトリガーポイント注射は有効ですが、軟部組織を傷めてしまうため複数回の注射は好ましくありません。足底板は高額にも関わらず効果が不確実なので躊躇してしまいます。


こうなってくると治療には手詰まり感が漂います。もちろん、足底腱膜炎を放置したからと言って何か重大なことが発生するわけではないので、何となく様子をみることが多いです。


しかし、痛がる患者さんをみていると何かしてあげたくなるのが人情です。そこで、足底腱膜炎の患者さんには、とりあえずテーピングを試してみることにしています。


テーピングの方法ですが、アンカーテープ無しで単純に5cm幅のサポートテープをアキレス腱部から前足部まで貼付するだけです。複雑なことを説明しても患者さんは理解してくれません。


この際に、足関節を底屈させてテーピングすることがポイントです。足底腱膜の緊張をサポートテープで緩和させてあげるイメージです。これは踵骨骨端症(シーバー病)にも応用できます。


3名中1名ぐらいには効果がある印象です。外来でテーピングしてみて効果がありそうなら、テーピングテープを自分で購入することを勧めています。安価で意外と好評な治療だと思います。



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テーピングを知っているだけで鼻高々

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医師としての能力を遺憾なく発揮するには、設備の整った医療機関に居ることがベストです。しかし日常生活でも、医師であるかぎりはそれなりの能力の発揮を求められる場合があります。


「設備が無いから、何もできないし分かりません」では、せっかく”医師”であると一目置かれているのに、がっかりされて評価がガタ落ちになってしまいます(笑)。


無用な医療訴訟を避けるという観点からは、ベストのパフォーマンスを発揮できない状況に居るならば、「知らぬ存ぜぬ」で通す方が安全で無難だと思います。


しかし、そんなことばかり言っていると面白くありません。特に整形外科医であればテーピングや包帯の使用方法を知っているだけで、外傷のプライマリーケアに対応できるので有用です。


もちろん、テーピングの理論を熟知しておくに越したことはありませんが、深い知識が無くても意外と使えるのがテーピングの良いところです。


先週の週末に、私はボランティアで地域の小学校の引率で山間部での宿泊体験に行ってきました。都心と違いかなり寒かったので、指先のあかぎれを発症する子供が続出しました。


小学校の先生方は小学生にバンドエイドを貼ってあげていましたが、バンドエイドぐらいでは痛みは治まりません。野外活動の際に、指の痛みがキツくて結構辛そうな子供がたくさん居ました。


そこで私がテーピングであかぎれを起こした小学生の患部を固定してあげると、痛みがほとんど無くなり野外活動に全力で取り組むことができました。


また、一緒に宿泊体験に引率に来ていた地域のボランティアの人が大腿の肉離れを起こしたのですが、患部に圧迫包帯を施行すると痛みがかなり軽減して感謝されました。


いずれも私がしたことは非常にシンプルで誰でもできることですが、このあたりの知識は一般の方ではなかなか思いつかないようです。


あなたが ” 医師 ” であるなら、テーピングや包帯の知識を知っておくと、日常生活においても一般の方と差別化できるので、皆から羨望の眼差しで見られてかっこいいかもしれません(笑)。




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