整形外科医のブログ

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滑液包炎

滑液包炎によるモートン病 その後

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先日、40歳台女性の半年以上続く前足部の疼痛と第3・4足趾のしびれの
原因が、足趾間の 滑液包炎によるモートン病 であったことをご報告しました。



大学の足の外科の先生に読影してもらったことを患者さんに説明した上で、ステロイドの中足骨頭間滑液包内注射を施行しました。それにしても、こんな治療で本当に効果があるのか?



そして、滑液包内注射を施行してから1週間後に再診してもらったところ、症状が劇的に改善したとのことでした!確かに第3・4足趾間に腫瘤(?)は消失していました。


やはり、中足骨頭間滑液包炎によるモートン病だったようです。幸い、関節リウマチの検査ではACPA陰性で、2010 ACR/EULAR RA新分類基準も1点しかありませんでした


こんな症例もあるもんだなぁ~と感心していたのですが、その後1ヶ月の間に2例の中足骨頭間滑液包炎の症例に遭遇しました・・・


カラーバス効果も多少あるのでしょうが、やはり、単純に疾患の存在を知らなかったことによる見落としが結構存在したのかもしれません。卒後何年しても、日々精進する必要がありそうです。
 



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滑液包炎によるモートン病

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先日、半年以上続く前足部の疼痛と第3・4足趾のしびれを主訴とした
40歳台の女性の方が、近くの整形外科医院から紹介受診されました。


この方は慢性腰痛症に対して既にトラムセットを4錠処方されています。それにも関わらず前足部の疼痛が続いているとのことでした。よほど痛みが強いことが伺えます。


診察すると、第3・4足趾間に腫瘤(?)を触知します。軟部腫瘍を疑ってMRIを施行したところ、脂肪抑制画像で第3・4足趾間の軟部組織のびまん性の高輝度変化を認めました。


前額断 - コピー


冠状断 - コピー




境界は不明瞭で、どうも軟部腫瘍ではなさそうです。どんなに考えても診断をつけることができなかったので、思い切って大学の足の外科の先生に画像を持参して相談してみました。


すると、「あ~、滑液包炎によるモートン病だな」と即答されました。
中足骨頭間滑液包炎によるモートン病は結構よくあるらしくて珍しくないとのことでした。う~ん、バカ丸出しですね(笑)。


そして、中足骨頭間滑液包炎でモートン病を併発している場合には、念のために関節リウマチの検査もしておくべきとのアドバイスもいただきました。治療はステロイドの滑液包内注射です。


モートン病の診断さえできなかったことは少しショックでしたが、まぁ自分の実力ですから仕方ありません。これからも精進しようと思います。


※ 2015.12.21追記 今回の結果はこちら




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滑液包切除術

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今日の午前は、膝関節外側部の滑液包切除術でした。
腓骨神経が滑液包に圧迫されて痛みの原因になっていたようです。


滑液包切除術や軟部腫瘍切除術は、簡単そうに見えて意外と苦戦することが多い印象です。MRIなどの画像をみていると、簡単にボロッと取れそうなイメージが浮かびますが実際なかなかそうはいきません。


皮下を切除して腫瘍や滑液包の表面までは簡単に展開できますが、裏側に展開を進めるにつれて周囲の軟部組織が邪魔をして視野が不良となってきます。多くのケースで母床と茎(pedicle)を形成しており、癒着している場合もあるので一塊で切除するのは意外と難しいのです。


癒着しているところは剪刀での剥離ではなく、ある程度割り切って電気メスを使用する方が、手術がスムーズに進行するかもしれません。


また終盤戦にはいると、被膜を破ってしまうことがよくありますが、この場合には損傷部位を縫合してそれ以上の内容物の漏出を防ぐのも一法です。



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