先日、ボノテオ(50mg)からアクトネル(75mg)に採用薬が切り替わりました。この医療機関は頻回に採用薬が切り替わるので、結構事務作業が面倒です。


さて、ボノテオからアクトネルに処方を変更するときに、困った問題が発生しました。それは、用法を変更する必要があったことです。


両剤ともマンスリー製剤なので、用法に違いがあるわけないだろ、と思ったアナタ! 考えが甘いです(笑)。まず、両剤の添付文書を下記に転載します。




ボノテオ

通常、成人にはミノドロン酸水和物として50mgを4週に1回、起床時に十分量(約180mL)の水(又はぬるま湯)とともに経口投与する。


アクトネル

通常、成人にはリセドロン酸ナトリウムとして75mgを月1回、起床時に十分量(約180mL)の水とともに経口投与する。 





違いが分かりますか? 内容的にはほとんど同じはずなのですが、実際に処方箋に落とし込むと大きな違いになります。


それは服用間隔の違いです。ボノテオ=4週に1回に対して、アクトネル=月1回です。同じですよね? と思うところですが、薬剤師的には全然違うそうです(本当かな?)。


私は、ボノテオの4週に1回服用という用法をそのままアクトネルに流用したところ、院外薬局から疑義照会の嵐でした。曰く、4週に1回ではなく、月1回に修正してくださいと。。。


彼らの見解では、8月は31日に1回服用ですが、9月は30日に1回服用しなければならず、更にいうと2月は28日、うるう年は29日に1回服用とのことでした(!)


ここまで言われるとぐうの音も出ないので、はいはいと修正するのですが、いかんせん処方枚数が多いので非常に面倒です。疑義照会が止むまで1ヵ月かかりました。


ちなみに今回はアクトネルが悪者ですが、ボノテオでも面倒なことが発生していました。私はマンスリー製剤は「月末」「月初」「10日」等の覚えやすい日の服用を推奨しています。


しかし、このパターンは4週毎ではないので大丈夫なのか? という疑義照会が殺到しました(苦笑)。勘弁してほしいです。。。






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