Medical Tribune Vol.46, No.16で、残存する痛みと伸展制限がTKA後の患者満足度に関連 
という記事がありました。

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残存する痛みと伸展制限がTKA後の患者満足度に関連
岐阜市民病院整形外科 清水孝志副部長 
第43回日本人工関節学会


・ 対象は2011年1月~12月に初回TKAを受け、術後半年・1年に回答した22例25膝

・ JOAスコアは術前の55.2点から術後半年で72.3点、同1年後は73.3点へと改善した。

・ 術後アンケートでは、日常生活動作(ADL)と手術の満足度(4段階)、100mm法による痛みのVisual Analogue Scale (VAS)を調査項目とした

・ 術後1年の満足度は72%が「大変満足」か「まあまあ満足」と答えた

・ 「どちらともいえない」や「不満足」と答えた不満足群は術後半年・1年で有意に強い痛みを感じていた

・ 「どちらともいえない」や「不満足」と答えた不満足群は術後半年・1年で有意に伸展制限をみとめた

・ TKA後の痛みは10%以上の患者が1年後も感じている


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清水先生は、残存する痛みに関してはオピオイドも含めた薬物治療などで痛みへの介入を検討する必要があると述べています。


管理人の経験でも確かに少数ではありますが、痛みが残存する症例を散見します。やはり痛みが残存すると患者さんの満足度に影響を与えるので、そのような方には薬物治療の検討も仕方ないのかなと思いました。




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