整形外科医のブログ

中堅の整形外科医が、日々の気付きを書き記します。投資の成功で働く必要が無くなりましたが、社会貢献のため医師を続けています。

研修

元旦から勤務開始!


新年明けましておめでとうございます。
今年も宜しくお願い申し上げます。


さて、私は元旦にも関わらず日当直をしている最中です。しかし、ご存知のように元旦に救急受診される方はあまり居ないので、まったりとした穴場の当直だと思います。


そうは言っても、それなりに患者さんは受診されました。印象に残った方をご紹介します。まずは、朝一番からトラムセット処方を希望して、救急車で搬送されてきた生活保護の方です。


前回受診の際に1ヶ月分のトラムセットを処方されていたのですが、勝手に倍量服用したため薬が無くなってしまったようです。この方はいつも救急車に乗って病院に来院します。


もちろん歩行は可能なのですが、ご本人曰くタクシー代が勿体ないからだそうです。ここまで堂々と救急車をタクシー代わりにしていることを公言するとは全く恐れ入りました・・・。


次は60歳台の方で、雪道で転倒して受診されました。単純X線像では橈骨遠位端関節内骨折を認めます。骨質はしっかりしていそうですが、保存治療は難しいと判断しました。


正月休み明けに手術を施行する方針です。前回の経験からギプスシーネ固定のみでは解剖学的な骨癒合を得ることができない症例には、積極的に手術治療を勧めることにしました。


まだ、明朝まで当直は続きますが、幸先の良いスタートが切れるようにがんばっていきたいと思います。今年も昨年同様に良い年になればいいですね。



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          整形外科研修ノート (研修ノートシリーズ)


身体障害者診断書記載のトリビア


今日の午前は外来でした。
下腿切断術を施行した患者さんが身体障害者診断書を持参されました。


人工関節センター勤務なので、普段から人工関節全置換術の方の身体障害者診断書をたくさん記載しています。こちらの診断書作成では全く頭を働かせず機械的に記載しています。


しかし人工関節ではない身体障害者診断書は、勝手が違うので少し手間取ります。手元に身体障害者診断書記載の手引きが無い場合は、医事課から資料を取り寄せる必要があり億劫です。


このようなことは時々あるので、何か妙案は無いかと考えました。ふと身体障害者診断書の裏面をみると、障害の等級とそれに該当する具体的な障害の一覧表があるではないですか!


灯台元暗しとは、まさにこのことです・・・。おそらく普通の整形外科医は身体障害者診断書裏面の等級と具体的障害例をみながら、診断書の記載・作成を行っているのだと思います。


私は年間100枚以上の身体障害者診断書を記載しているとはいえ、いつも人工関節関係ばかりなのですっかり見落としていたようです。思わぬ所にトリビアが転がっているものだと感じました。



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高齢者の熱発、恐るべし


私は回復期リハビリテーション病棟も担当しているため、高齢者の入院患者さんを受け持つことが多いです。整形外科の比較的若年の患者さんと比べて、注意点が異なることに最近気付きました。


若年の健常者で38度台の熱発が起こっても、たいていは感冒です。しかし、高齢者で38度以上の熱発が起こった場合には注意が必要です。


そもそも高齢者は免疫能が低下しているので、多少の風邪では熱発しません。それにも関わらず38度以上の熱発が発生するということは、重大な感染症を併発している可能性が高いのです。


まだ経験の浅い頃は、高齢者が38度台の熱発を起こしても感冒の可能性を念頭に1~2日程度様子を見るというスタンスでした。しかし、ことごとく肺炎や尿路感染症を併発していたのです。


そこで最近では、免疫能が低下している高齢者が38度以上の熱発を起こすことは、治療を要する合図であるという認識に変えました。例えば午前中に熱発した場合、間髪入れずに採血・胸部の単純X線像・検尿をすぐ依頼します。


当初はやり過ぎかなと思っていましたが、ほとんどの症例で(誤嚥性)肺炎や尿路感染症を併発していたので、この意識改革は有効なのかなと思いました。


先手を打つことで重症化するリスクの芽を早期に摘んでしまうのです。「高齢者の熱発、恐るべし」を肝に銘じて日々の診療にあたっています。



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意外に多い足根洞症候群


今日の午前は外来でした。8月頃に足関節部を捻挫してから中足部外側に痛みが続くという40歳台の男性が私の外来を受診されました。職業はトラック運転手です。


9月にも単純X線像を施行しているようですが、特記する所見をみとめませんでした。治療は足関節捻挫後に3週間程度のギプスシーネ固定を施行されています。私が診察するのは本日が初めてですが、治療経過としては問題なさそうです。


症状は、足関節から足部外側の痛みと違和感で、視診上は前距腓靭靭帯から足根洞周囲に軽度の腫脹を認めます。圧痛は足根洞および前距腓靭帯部分にありました。


足関節の極端な不安定性は認めません。経過と身体所見から足根洞症候群と診断しました。発症後既に3ヶ月経過しているので、足根洞へのステロイド注射が必要と判断しました。


しかしご本人が注射は苦手とのことだったので、とりあえず消炎鎮痛剤を処方して様子をみることにしました。1週間しても症状が続くようなら足根洞にステロイド注射を試みようと思います。


足根洞症候群はそれほどメジャーな疾患ではないですが、足関節捻挫後の患者さんを注意して診てみると意外に多い印象です。ステロイド注射はそれなりに効果があるので、発見次第治療を開始しています。



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外科医の使用したソフトシーネは再利用しましょう!


昨日の午前は外来でした。
月曜日の外来は、日曜日に救急受診した患者さんの対応に追われています。


私が勤めている病院は外科医が当直してくれているので、余程のことが無い限り休日を返上しなくてよいのがありがたいです。しかし、外科系の急患は圧倒的に整形外科関連が多いのも事実です。


橈骨遠位端骨折や足関節外側靭帯損傷の患者さんが多いので、基本的には外固定が必要となります。初診時からオルソグラスで固定できればベストなのですが、なかなかそこまで施行できる方は居ません。


そこで、ソフトシーネの出番となります。このシーネは簡単に曲げることができるため、他科の医師が整形外科患者さんの外固定を施行する場合には重宝されます。


しかし、固定性が不十分で本格的に治療するには役不足なので、整形外科医がこれを用いることはありません。つまり、ソフトシーネの寿命は救急での初診から整形外科医の診察までの極短時間のみです。


整形外科医の診察の時点で、新しいシーネ固定かギプス固定を施行されるので、使用済みのソフトシーネは破棄されます。しかし1~2日しか使用しておらず綺麗な状態のものが多いです。


おまけに外固定の点数もソフトシーネもしくはオルソグラス・ギプスのどちらかしか算定できません。つまり、ソフトシーネの材料代が病院の持ち出しになっているのです。


そこで、最近では使用済みのソフトシーネをまっすぐに直して、外科医が再利用できるようにしています。コスト削減と資源の再利用を兼ねた業務改善です。


これで思う存分、当直の外科医には救急で外固定を施行してもらえます(笑)。ただし、看護師さんにしっかり伝達しておかないと、知らない間に破棄されることが多々あります・・・。




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