先日、外来をしていると中学生の男児が手指の骨折で受診されました。
前日に近くの整形外科医クリニックを受診して基節骨斜骨折でシーネ固定を受けていました。
昨日に近医を受診したのに、何故こちらを受診したのかを尋ねると、前医からシーネ固定期間が3週間と言われたが、もう少し固定期間が短くならないのかと思って受診されたそうです。
単純X線像では長い斜骨折で手指の短縮および回旋転位を認めました。う~ん、これは手術適応と言っても過言ではありません。
正直に、付き添いの親に病状となぜ手術が必要なのかを説明しました。しかし、訊かれることは「どちらの治療法の方が早く治りますか?」の一点張りです。
どうも、この方の中では2週間程度の固定期間を予想しているらしく、早く子供を野球に復帰させたい一心のようです。「早く治して復帰させて」と連呼して、ちょっと雲行きが怪しいです。
「1ヶ月野球に早く復帰するのと、その後の一生をまっすぐな指で生活していくことのどちらが大事すか?」と言っても、「復帰時期をできるだけ早く・・・」としかおっしゃりません。
もしかしたら、外固定期間の短縮を期待して他院を受診したら、逆に更に時間のかかる手術治療を勧められて混乱したということが本当のところかもしれません。
しかし、スポーツで競技レベルの中高生は、両親が治療に聞く耳を持たないケースが結構多い印象です。子供に対する愛情は理解できますが、考え方が偏っているのは問題だと思います。
★★★ 管理人 お勧めの医学書 ★★★
豊富な図や画像が提示されているため、ほとんどの骨折や脱臼に対応することが可能です
救急・当直で必ず役立つ!骨折の画像診断
競技レベル
アクセスカウンター
- 今日:
- 昨日:
- 累計:
管理人によるケアネット連載コラム
管理人による m3.com 連載コラム
管理人による幻冬舎ゴールドオンライン連載
人気記事
管理人も参加しているオンラインサロン
勤務医のための資産形成マニュアル
カテゴリ別アーカイブ
QRコード
お気に入りリンク集
記事検索
免責事項
免責事項に関して明示することで、当ブログの利用者は以下の事項に同意した上で利用しているものと考えます。 ここに書かれる意見には管理者のバイアスがかかっています。
利用者が当ブログに掲載されている情報を利用した際に生じた損害等について、当ブログの管理者は一切の責任を負いません。 また、当ブログの情報は、あくまでも目安としてご利用いただくものであり、医療行為は自己責任で行ってください。 また、当ブログは医療関係者を対象にしています。それ以外の方が、当ブログの情報から自己判断することは極めて危険な行為です。 必ず医療機関を受診して専門医の診察を受けてください。
当ブログの内容は、予告なしに内容を変更する場合があります。