昨日の午前は人工膝関節全置換術(TKA)でした。
機種はStrykerのTriathlonでした。TriathlonのウリはポリエチレンがX3であることです。


Strykerの方に手術立会していただきましたが、その際に興味深い話を御伺いしました。下腿軸を判断するのに、腓骨頭と足関節外果を結ぶ線を指標にするドクターが居るとのことです。


私の出身大学では下腿前縁を指標にしていますが、軟部組織の厚みや脛骨結節の形状により多少の誤差が出ます。これに比べて腓骨頭と足関節外果は分かり安いメルクマールです。


単純X線の側面像では真の下腿軸よりもやや後傾していると思いますが、その点を理解した上で腓骨頭と足関節外果を結ぶ線も指標にすると、より正確な下腿軸の確認ができると思います。


この手法は主に関東地方のドクターが使っておられるそうです。もしかしたら全国的にメジャーな方法なのかもしれませんが、少なくとも私の居る地方では他大学も含めて見たことがないです。


インプラントメーカーの方はいろいろな大学出身の整形外科医の手術に立ち会うので、このような面白い話を御伺いすることができます。一種の伝道師のような存在ですね(笑)。



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