整形外科医のブログ

中堅の整形外科医が、日々の気付きを書き記します。投資の成功で働く必要が無くなりましたが、社会貢献のため医師を続けています。

術前

周術期の生物学的製剤の休薬期間

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関節リウマチ患者さんの周術期の薬剤投与について調べてみました。
出典は、手元にある下記のガイドラインです。





人工関節手術を生業にしている私にとって、最も興味があるのではTHAやTKAの周術期にMTXや生物学的製剤を投与中止する必要があるのか否か? です。下記にまとめます。


  • MTX:12mg / 週以下では継続投与が望ましい。12mg / 週超では個々の症例で判断
  • 生物学的製剤:半減期を考慮した休薬


MTXに関しては継続なので簡単ですが、生物学的製剤の「半減期を考慮した休薬」はちょっと難しいですね。


これに関しては、国立病院機構九州医療センター リウマチ・膠原病センター 宮原寿明先生のこちらの発表がよくまとまっています。表のみ抜粋しました。



6666 - コピー

(九州医療センター 宮原寿明先生の2017年 第18回博多リウマチセミナーより抜粋)




各生物学的製剤の休薬期間をいちいち調べるのは億劫なので、今後は宮原先生の資料を参考にして術前休薬期間を決定したいと思います。







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術前の帯状疱疹予防法は?

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先日、人工股関節全置換術(THA)を施行しました。
OA自体は特に問題ありませんが、殿部に帯状疱疹後神経痛(PHN)を罹患していました。


PHNの痛みはリリカで充分にコントロールできています。しかし、手術によって免疫力が低下した場合には、術創部に帯状疱疹を併発する可能性があります。


術創部に帯状疱疹を併発した場合、術創部に水疱形成して感染の原因となり得ます。米国ではZOSTAVAXという帯状疱疹ワクチンが承認されており、60歳以上の方に接種されています。


日本では未承認なので帯状疱疹ワクチンを接種できませんが、みずぼうそう予防の水痘ワクチンでも帯状疱疹の予防効果が充分に期待できるそうです。


一方、術後の帯状疱疹併発予防にゾビラックス等の抗ウイルス薬を術前投与することも検討しましたが、さすがにやり過ぎだと思いこちらは断念しました。


幸い、術後に帯状疱疹を併発すること無く無事退院することなりましたが、水痘ワクチンを接種したからと言って完全に帯状疱疹併発を予防することはできません。


結果オーライだったのですが、今後このような症例に遭遇した場合にも今回と同じ対応でよいのか自信ありません。どなたかご存知の方がいらっしゃれば御教示いただきたいものです。



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                                    人工股関節全置換術



TKA: 術前にマーキングすることで、より正確な骨切りが可能となります

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今日の午前は、人工膝関節全置換術(TKA)でした。
今日の症例は、比較的若年で膝関節可動域も保たれているため、CRを選択しました。


大腿骨転子部骨折の手術で、スクリューの刺入角度や刺入部位を皮膚上にマーキングしている医師を見掛けます。私達は、これと同じ要領で術前に透視下に下肢アライメントを皮膚上にマーキングしています。この工夫をすることで、インプラント設置の精度が上がっていると自負しています。


具体的には、麻酔導入の時点で透視を使用して下記のマーキングを行っています。


1. 股関節中間位での大腿骨頭中心の位置を透視下に確認し、
     心電図モニターの電極シールを目印として皮膚上に貼付します
  (ミクリッツラインの確認)

2. 透視下に足関節正面像を確認し、下腿前面の皮膚上に
  15cm程度の脛骨骨軸に平行な線を引きます
  (脛骨髄外ガイドが脛骨骨軸に平行であるかの確認)


この方法で、より正確なTKAの骨切り角度を得ることが可能となります。
THAでも術前に透視下に手術台の傾きを調整しています
少しでも術中の不確実性を減らすための工夫です。




※ TKAの手術記録のテンプレートが必要な方は、私の運営するサイトら自由にダウンロードしていただけます。ただし、手術記録のテンプレートはあくまでも目安としてご利用いただくものであり、医療行為は自己責任で行っていただけますよう重ねてお願いいたします

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