整形外科医のブログ

中堅の整形外科医が、日々の気付きを書き記します。投資の成功で働く必要が無くなりましたが、社会貢献のため医師を続けています。

術前CT

THA: 展開不良例では骨棘切除で対応を

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昨日の午前の手術は、人工股関節全置換術(THA)でした。
寛骨臼前・後方に大きな骨棘を形成している臼蓋形成不全の強い症例でした。


このような症例では術野を展開する際に、前後の骨棘が邪魔になることが多いです。大腿骨頚部の骨切ラインが高くないのであれば、これらの骨棘を切除すると術野の展開が改善されます。


この際に、カップトライアルを一度挿入して電気メスでおおよその骨棘の切除範囲をマーキングすれば、スムーズに骨棘を切除することができます。


骨切除はノミを用いますが、特に寛骨臼前方ではレトラクターもしくはエレバトリウムを挿入しておき、前方の神経・血管束を損傷しないように保護しておく必要があります。


あらかじめ術前CTで寛骨臼前壁と神経血管束の位置関係を把握することが可能です。個人差が大きく、意外なほど寛骨臼前壁に近い部位に神経血管束が走行している症例を散見します。


このため術前CTでは、股関節の角度や大きさなどの骨形態の情報だけではなく、神経血管束と股関節の位置関係を確認することが非常に重要となってきます。


現時点で3Dテンプレートは骨の形態しかシュミレーションできないので、神経血管束に関しては従来のCTを丹念に読影することが重要だと思います。



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THAにおける術前CTのチェックポイント

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今日の午前の手術も人工股関節全置換術(THA)でした。
股関節脱臼骨折後に変形性股関節症にいたった症例です。


一昨日に続いて普通ではない股関節でしたが、
手術をスムーズに遂行するためにも術前のCTの読影が重要です。


THAに際して、術前CTで確認することは一般的に下記です。
① 大腿骨頚部前捻角
② カップの大きさ
③ 切除する骨棘の位置と大きさ


更に、下記について把握すればより安全です。
④ 大腿動静脈が寛骨臼前壁からどの程度離れているか(ときどき接している症例があります)
⑤ 寛骨臼の前方開角
⑥ ダブルフロア底までの厚み


入念に術前計画を立てますが骨質までは判断できないので、
最終的には自分の手の感覚を研ぎ澄ます必要があります。

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