今日は書評です。



大腿骨近位部骨折などの高齢の患者さんを治療することが多いので、整形外科医にとって輸液は必須の知識です。しかし内科的な治療は、日常診療であまり接点が無いため、どうしても中途半端な知識に留まりがちです。


経験だけに頼った輸液の知識体系を整理するために、”ドクター和田の輸液の基礎知識-プログラム演習”はお勧めの書籍です。著者の和田先生は輸液関係の書籍を多数執筆されていますが、残念ながら1997年に逝去されています。1977年初版の本なので、相当に歴史の長い評価された名書だと思います。


               ドクター和田の輸液の基礎知識―プログラム演習



私自身、研修医時代に国試との知識のギャップに悩まされていたときに、この本に出会いました。古くからある本ですが、演習方式なので比較的簡単に頭にはいってきた記憶があります。


全体を通読する必要は無く、目次をパラパラ見て興味のある章を流し読みする程度でよいと思います。それだけでも知識の整理ができて、ある程度の自信をもって術後輸液の管理を行えると思います。