整形外科医のブログ

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設置角度

THA: 軟部組織よりも設置角度が重要

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先日、人工股関節全置換術(THA)を施行しました。
今回も
内閉鎖筋温存の後外側アプローチで進入しています。



内閉鎖筋温存




術中はリーマーの出し入れやポリエチレンライナーの設置で苦労しますが、インプランテーションを終了して脱臼肢位をとった際にパツパツに張った短外旋筋群をみると苦労が報われます。


上記はいかにも脱臼しなさそうな画像ですが、印象としては軟部組織の温存よりもインプラントの設置角度の方が関節の安定性により大きな影響を与えると思います。


より大きな影響というよりは、関節の安定性を決める要素の90%はインプラントの設置角度で、軟部組織の温存は10%程度と言っても過言ではないと思います。


この観点からは、視野の妨げになる軟部組織を全て切除して完全な視界の元で手術を施行する方が、関節の安定性を得やすいのかもしれません。


まぁ、軟部組織を全て切除するのは極論だと思いますが、軟部組織の温存に力を入れるあまりに、インプラント設置角度の正確さを損なえば、それは本末転倒だと言わざるを得ないでしょう。


TKAでは靭帯バランスが重要ですが、THAではインプラントの設置角度が最重要です。短外旋筋群を温存しつつも、このポイントだけは絶対に外さないように心掛けたいと思います。



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                                    人工股関節全置換術




THA: カップを至適角度に設置するのは意外と難しいです

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昨日の午後は、人工股関節全置換術(THA)でした。
特発性大腿骨頭壊死症の方で大腿骨頭の圧潰以外は、股関節自体の解剖学的異常所見はさほど大きくない方でした。


カップを設置した後に確認したところ、カップの外方傾斜角がやや小さいように見えました。念のため、インパクターを再度装着して外方傾斜角を計測すると30度程度しかありませんでした。


カップのインパクションの際には外方傾斜角40度で設置したはずなのですが、スクリューを刺入している間に少し動いてしまったのでしょうか?カップの固定性は良好だったのですが・・・。


カップの外方傾斜角が小さいことは、大きいことよりもインプラントの耐久性には影響を与えませんが、股関節深屈曲時に後方への脱臼リスクを少し上げてしまいます。


昨日の方は、カップをスクリュー固定した後ではありましたが、カップを再度設置し直しました。カップの設置角度は、股関節の安定性に大きな影響を与えるので、設置角度に満足いかなければ積極的にカップを設置し直すべきです。


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