整形外科医のブログ

中堅の整形外科医が、日々の気付きを書き記します。投資の成功で働く必要が無くなりましたが、社会貢献のため医師を続けています。

診察

痛みに弱い患者さんへの心構え

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昨日の午後のことですが、午前中に転倒して膝を打ったという患者さんが救急搬送されました。
60歳台後半の方ですが、来院時から「痛い、痛い」を連呼していました。


膝周囲がやや腫脹していたので、骨折を疑って単純X線像を撮影しましたが、明らかな骨折を認めませんでした。続いて膝関節穿刺を施行しようとしましたが、ここで事件が発生しました。


膝を触診するだけで絶叫するのです。確かに膝は腫脹しているので痛いのは分かりますが、声の出し方が半端ではないのです。しかし、診断のためには関節穿刺をせざるを得ません。


ちょっと触るだけでも絶叫するので、私もかなり手加減して触診してしまいました。正確には患者さんの声に圧倒されてやや怖気ずいてしまったのです・・・。


腫脹もあったため膝関節の正確な位置を掴みきれていなかったこともあり、なかなかうまく膝関節を穿刺することができませんでした。結果的に通常よりもかなり穿刺に時間が掛かりました。


このような通常よりも痛みに弱い患者さんを診察する場合には、たとえ大声で絶叫されても普段通り冷静に診察することが重要だと感じました。


少し触っただけで絶叫されても、充分な触診ができずに処置時間が長くなるよりは、入念に触診して納得してから処置を行う方が、トータルでみると患者さんのためになると思います。


卒後20年近く経ってこんなことを書くのも少々恥ずかしいのですが、今日は自戒の念を込めて書いてみました。まだまだ修行が足りないようですね。。。ちなみにこの方は独歩で帰られました。



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頚椎症性神経根症の治療は苦手です

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今日の午前は外来でした。
毎週、新患を診察していますが、頚椎症性神経根症の方の診察では少し悩むことがあります。


身体所見から頚椎症性神経根症の診断は容易ですが、治療は意外と難しいと思います。私の場合、初回はリリカ (75mg)1C夕食後 + ロキソニン 3錠で治療を開始しています。


これで症状がましになる方は1/3程度です。初回で薬物治療に全く反応しない方は、リリカを300mgまで増量しても、最終的には1/2程度の方しか症状が軽快しない印象です。


つまり、2回目の診察でおおよその治療経過の予想が見えてしまうのです。リリカ無効例はトラムセットにスイッチしますが、リリカ同様に量を逓増するので受診回数が多くなります。


薬物治療が無効な方は、念のためMRIで精査しておきたい気持ちになります。何か重大な病態を見逃している可能性があるからです。


しかし、受診回数が増えると患者負担が増えるので、MRIまで施行すると気の毒になります。MRIを撮像しても、ほとんどの場合は治療方針が変わらないので申し訳なく思ってしまうのです。


もちろん、神経の圧迫度合いはMRIでしか判定できないので難治例では必須の検査だと思いますが、検査結果に関わらずほとんどの場合は治療方針が変わらないのが辛いところです。


このような自分の心の中での葛藤を日々繰り返しているので、頚椎症性神経根症の患者さんの診察や治療には少々苦手意識を持っています。少し気にし過ぎなのかもしれませんね。



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 一般的で使用頻度の高い、鎮痛薬・睡眠剤・感冒薬・胃薬・止痢薬・去痰薬・便秘薬等の薬剤が、全13章にわたって系統立てて書かれています。それぞれの章の最初に、薬剤の分類図が記載されています。各系統間の薬剤の使い分けも平易な文章で書かれており実践的な書籍です。


                      

 症状と患者背景にあわせた頻用薬の使い分け―経験とエビデンスに基づく適切な処方





姉妹本に『類似薬の使い分け』があります。こちらは全15章からなり、降圧剤、抗不整脈薬、狭心症治療薬、脂質異常症治療薬、糖尿病治療薬、消化性潰瘍治療薬、鎮咳薬、皮膚科疾患治療薬、抗菌薬などが1章ずつ割り当てられています。


                       


       類似薬の使い分け―症状に合った薬の選び方とその根拠がわかる



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