小さな子供が自転車の車輪に足を巻き込まれる事故は非常に多いと思います。感覚的には2~3ヶ月に一度ぐらいは診察する機会があります。ほとんどの患児は踵部の挫創です。
踵部やアキレス腱部の挫創は小児といえどもなかなか治癒しないので、結構長い間通院されている印象を受けます。この部位の外傷はdegloving損傷と類似の病態なのかもしれません。
通常、骨折を併発することは少ないですが、ときどき脛骨遠位端の若木骨折や脛骨遠位骨端離開を併発することがあるので注意が必要です。
小児の自転車車輪への足部巻込み事故では骨折は無いというジンクス(?)は存在しません。このため、踵部やアキレス腱部の外傷を外科医のみに任せることは危険だと思います。
踵部が自転車の車輪に巻き込まれるということは、かなり強力な捻れの力が足部に加わることになるので骨折を併発してもおかしくないのです。
骨折が無い場合には創処置を続けて治癒するのを待ちますが、夜診などで日替わり担当医に任せきりだと、デュオアクティブ貼付などの処置が延々と続けられるケースが多いです。
踵部やアキレス腱部は、小児であっても治癒し難い部位であることを念頭に、きっちりと段階を踏んだ創処置を行うべきだと思います。
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車輪
昨日は夜診をしていました。自転車の後部座席に乗っていた際、後輪に足を巻き込まれて足が腫れたという幼稚園児が受診しました。
小さな子供が自転車の車輪に足を巻き込まれる事故は非常に多いと思います。感覚的には2~3ヶ月に一度ぐらいは診察する機会があります。ほとんどの患児は踵部の挫創です。
踵部やアキレス腱部の挫創は小児といえどもなかなか治癒しないので、結構長い間通院されている印象を受けます。ただ、骨折を併発することはあまり経験したことがありません。
しかし、昨日の幼稚園児は踵部の挫創だけではなく、足関節外果の腫脹・圧痛が著明で、単純X線像を確認すると腓骨遠位骨端離開を併発していました。
小さな子供の自転車車輪への足部巻込み事故において、骨折は無いという私の思い込みは、どうもあまり正しくないようです・・・。
よく考えてみれば足部が自転車の車輪に巻き込まれるということは、かなり強力な捻れの力が足部に加わることになるので、骨折を併発してもおかしくないんですね。
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昨日は日当直していました。天気が良かったので少し悔しかったですが、土曜日にあった子供の運動会の疲れを癒すには好都合でした。
さて、天気が良かったためか急患が多かったです。そのうちのひとりで6歳の子供が自転車の後部座席に乗っていた際、後輪に足を巻き込まれて足が腫れているとのことで受診されました。
小さな子供が自転車の車輪に足を巻き込まれる事故は非常に多いと思います。感覚的には2~3ヶ月に一度ぐらいは診察する機会があります。ほとんどの患児は踵部の挫創です。
踵部やアキレス腱部の挫創は小児といえどもなかなか治癒しないので、結構長い間通院されている印象を受けます。ただ、骨折を併発したことは一度も経験したことがありませんでした。
しかし、昨日の児は脛骨遠位端の若木骨折を併発していました。当初踵部や外果の挫創に目を奪われていましたが、単純X線像の側面像で皮質骨に僅かですが膨隆している部分があったのです。
圧痛や腫脹もあったため、脛骨遠位端若木骨折は間違い無さそうです。小児の自転車車輪への足部巻込み事故では骨折は無いという私のジンクス(?)は脆くも破られてしまいました・・・。
よく考えてみれば足部が自転車の車輪に巻き込まれるということは、かなり強力な捻れの力が足部に加わることになるので骨折を併発してもおかしくないんですね。
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