整形外科医のブログ

中堅の整形外科医が、日々の気付きを書き記します。投資の成功で働く必要が無くなりましたが、社会貢献のため医師を続けています。

透視

大腿骨近位部骨折での透視の工夫

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大腿骨近位部骨折の手術で透視下に側面像を見る際、健側下肢が邪魔になって肝心の患側大腿骨頭が見えなくなることがよくあります。


最近の機種はオートフォーカス機能がかなり改善されてきている印象ですが、それでも健側下肢に引っ張られてホワイトアウトしたりブラックアウトしがちです。


このような時の対処方法では、できるだけ透視野に密度の高いモノを入れないことがポイントになります。理想は患肢だけが透視野にあることですが、大腿骨近位では難しいです。


次善の策として、イメージのアームを完全水平から10度ほど傾けたり、金属製のバーが透視野に入らないようにイメージの向きやアームの角度を調整することが挙げられます。


特に大腿骨頭の透視では、イメージの電圧を上げてもコントラストが小さいので解決策にはなりにくいです。できるだけ透視野から患肢以外の高密度なモノを除外することが大切です。


側面像で大腿骨頭のど真ん中にガイドワイヤーを刺入するステップが、大腿骨近位部骨折のクライマックスなので、術者的にはついついイライラしがちです。


しかし、ここは冷静になって、透視野から患肢以外の高密度なモノを排除することに集中しましょう。急がば回れがポイントだと思います。





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上腕骨外顆骨折では皮切位置が重要!

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先日、小児の上腕骨外顆骨折の手術がありました。
上腕骨外顆骨折は、小児の骨折の中でも難易度の高い手術のひとつです。


手術が上手いくか否かは、手術前の段階から始まっています。一般的に肘周囲骨折では軟部組織が高度に腫脹します。このため、至適位置に皮膚切開を加えることが難しいです。



555 - コピー



上図は正常例の肘関節側面像ですが、上腕骨顆部の肘頭窩部(8の字の中心部)を透視下にマーキングします。こうすることで正確な側面から骨折部にアプローチすることが可能となります。


通常、上腕骨外顆骨片は伸筋群に牽引されるので掌外側に転位しますす。このため、外顆骨片を触知して、その直上に皮膚切開を加えると前方過ぎることが多いのです。


小児の肘関節はとても小さいので、皮膚切開の位置がイマイチだと術中操作で苦労します。このため、手術を始める前からスムーズに終了するための闘いが始まっているのです。





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TKA: 術前にマーキングすることで、より正確な骨切りが可能となります

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今日の午前は、人工膝関節全置換術(TKA)でした。
今日の症例は、比較的若年で膝関節可動域も保たれているため、CRを選択しました。


大腿骨転子部骨折の手術で、スクリューの刺入角度や刺入部位を皮膚上にマーキングしている医師を見掛けます。私達は、これと同じ要領で術前に透視下に下肢アライメントを皮膚上にマーキングしています。この工夫をすることで、インプラント設置の精度が上がっていると自負しています。


具体的には、麻酔導入の時点で透視を使用して下記のマーキングを行っています。


1. 股関節中間位での大腿骨頭中心の位置を透視下に確認し、
     心電図モニターの電極シールを目印として皮膚上に貼付します
  (ミクリッツラインの確認)

2. 透視下に足関節正面像を確認し、下腿前面の皮膚上に
  15cm程度の脛骨骨軸に平行な線を引きます
  (脛骨髄外ガイドが脛骨骨軸に平行であるかの確認)


この方法で、より正確なTKAの骨切り角度を得ることが可能となります。
THAでも術前に透視下に手術台の傾きを調整しています
少しでも術中の不確実性を減らすための工夫です。




※ TKAの手術記録のテンプレートが必要な方は、私の運営するサイトら自由にダウンロードしていただけます。ただし、手術記録のテンプレートはあくまでも目安としてご利用いただくものであり、医療行為は自己責任で行っていただけますよう重ねてお願いいたします

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