私は整形外科医なのですが、回復期リハビリテーションもメインの扱いで受け持っています。他科のことなので制度面で疎いため、回復期リハビリテーションのおさらいをしました。


ご存知の通り、回復期リハビリテーションは脳血管疾患リハビリテーションと運動器リハビリテーションに分かれます。脳血管疾患リハビリテーション・運動器リハビリテーションともに、発症・手術・急性増悪から60日以内に入院する必要があります。


ただし、運動器リハビリテーションの人工関節全置換術施行の方に関しては、手術日から30日以内に入院する必要があります。通常、THAやTKAで1ヵ月以上の入院が必要になる症例はあまりないので、このあたりの縛りは問題無いと思います。


入院可能な期間は、脳血管疾患リハビリテーションでは150日、運動器リハビリテーションでは90日となります。脳血管疾患リハビリテーションで高次脳機能障害の方は+30日の合計180日まで入院可能となります。


話はそれますが、通常の外来リハビリテーションの施行可能な期間は、発症・手術・急性増悪から脳血管疾患リハビリテーションでは180日、運動器リハビリテーションでは150日となります。


次に入院料の目安ですが、1割負担の場合は44400円/月で、3割負担の場合は20~30万円/月程度です。3割負担の方は高額療養費制度が適応されるので、所得に応じて高額療養費制度の上限額(上位所得者で約15万円・一般で約8万円)の支払に留まります。これに加えて食事代と部屋代やオムツ代が別途必要となります。